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プレスリリース

2007.12.19

私的録音録画小委員会の第15回会合に関する緊急メッセージ

いくつかの報道によれば、12月18日の私的録音録画小委員会の第15回会合において、文化庁から、パブリックコメントなどでの反対意見を踏まえた上でも、違法複製物からの複製は30条の適用除外とするのは不可避との発言がなされたとのことです。

私たちMIAUは、「違法サイトのダウンロード違法化」の問題について、パブリックコメントにおいて反対意見を表明いたしました。さらに、報道によれば、他にも当団体以外にも相当多数の反対意見が寄せられているとのことです。
相当多数が反対を表明しているにもかかわらず、パブリックコメントにおいて少数にあたる意見を多数意見への具体的な配慮措置なくして採用することは合理的根拠に乏しいものとMIAUでは考えています。

例えば、報道によれば、文化庁としてはダウンロード違法化についてはネットからの意見も踏まえ不利益にならないように制度設計するとし、具体的措置として、法改正がなされた場合の周知徹底や適法サイトを示すマークの普及を挙げているようです。

しかし、これらの大半はパブリックコメントの「中間整理」の段階で既に提示されていたものです。当団体は「中間整理」の内容を精査した上で、「中間整理」における制度設計自体について弊害が大きすぎること、弊害防止策や適用範囲に明確でない部分があまりに多すぎること、既存の制度活用の検討が不十分であることから、新制度の導入自体に問題があることを指摘して反対意見を表明しております(その他の反対意見についても「中間整理」についての検討の上、反対意見を表明しているものと思います)。

反対意見が多数を占める中で、これらの反対意見に対して具体的に配慮がなされたという点を現状の報道内容から見出すことができない点にMIAUとしては疑問を感じざるを得ません。

また、合法サイトに関する基準やその策定プロセスについても、現時点においてユーザーに対する配慮が具体的に見られた形跡をMIAUは確認しておりません。
このような状態では、私的録音録画小委員会の第15回会合における文化庁の発言内容はパブリックコメントにおいて示された多数意思を十分反映したものとは言えず、かかる内容をMIAUとして承服することは到底できないものと考えます。

従いまして、MIAUとしましては私的録音録画小委員会の意見に囚われることなく、「違法サイトのダウンロード違法化」に反対の働きかけをインターネットユーザーの皆様及び関係諸団体に対して引続き積極的に推進していく所存です。

私的録音録画小委員会の意見決定は、あくまで文化庁としての意見表明に過ぎません。
MIAUは、最後までインターネットユーザーの適正な自由と利益の確保のために全力を尽くします。

これからのMIAUウェブサイトにご注目ください。
そして、是非皆様の支援をいただければと存じます。

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