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プレスリリース

2008.03.18

「準児童ポルノ」に関する公開質問

時下、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。

さて、MIAUは、財団法人日本ユニセフ協会宛てに「準児童ポルノ」に関する公開質問を本日送付致しました。内容は以下をご参照ください。この質問を通じて、インターネットユーザーの皆様に議論の基礎資料を提供できればと祈念しております。

財団法人日本ユニセフ協会の皆様におかれましては、年度末のお忙しい中、お手数をお掛けして誠に申し訳ありませんが、ご回答くだされば幸いです。

なお下記にもあります通り、MIAUは子どもを性的虐待から守り、性的商業的搾取被害を防止するという目的に賛同しております。

準児童ポルノに関する質問について

拝啓

時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

突然の質問をお送りする非礼をお許しください。

私どもは「Movements for Internet Active Users」(略称「MIAU」)という

インターネットユーザーを基盤とする消費者団体です。

今回質問をお送り致しましたのは、標記の通り、貴会の「なくそう!こどもポルノ」

キャンペーンにおけるアニメ・漫画・ゲームソフトなどで

性目的で子どもの性的虐待を描いたもの(以下、「準児童ポルノ」とします)

の規制提案について、いくつかお尋ねしたいことがあったからです。

つきましては、ご多忙とは存じますが、下記質問・回答欄にご記入の上、

本年3月28日までにご返送いただければ幸いです。

回答欄に(はい いいえ)と示されている照会事項につきましては、

回答欄の「はい」「いいえ」のいずれかひとつを選択し、選択しなかったものは

消してください。

回答欄に余白が設けてある照会事項につきましては、余白にご記入ください。

回答欄が小さすぎる場合や資料を添付されたい場合は、ご自由にファイルを添付

してください。

なお、下記照会事項は準児童ポルノに関して、表現の自由に対する規制と

子どもの性的商業的搾取被害防止について考察するための基礎情報を収集し、

提案されている施策について統計学、社会心理学、法律学等

社会科学的見地からインターネットユーザーに議論の基礎資料を

提供しようとするものであり、子どもを性的虐待から守り、

性的商業的搾取被害を防止するという目的に反対するものではありません。

是非ともご協力ください。

また、本質問は、誠に勝手ながら当団体の公式サイト(https://miau.jp/)にて

公開質問という形で公表する予定です。

貴会より頂いたご回答も併せて公開させて頂きたいと考えております。

事情をご理解いただき、何とぞよろしくお願い申し上げます。

照会事項または照会の必要性についてご意見、ご質問等がございましたら、

遠慮なく当方までお問い合わせください。

年度末のお忙しい中、お手数をお掛けして誠に申し訳ありませんが、

よろしくお願い致します。

                                敬具

                 記

【照会事項】

1. 貴会は、準児童ポルノを規制する目的および根拠と

児童ポルノを規制する目的および根拠が同一であるとの見解をお持ちですか?

[はい いいえ]

2. (1. の答えが「はい」の場合)準児童ポルノを規制する目的および根拠と

児童ポルノを規制する目的および根拠が同一であれば、

両者に共通する目的と根拠をお答えください。

[                                  ]

3. (1. の答えが「はい」の場合)準児童ポルノでは現実に

児童の性的商業的搾取被害は発生していませんが、

その場合でも目的および根拠が同じで良いとする理由をお聞かせください。

[                                  ]

4. (1. の答えが「いいえ」の場合)準児童ポルノを規制する目的および根拠と

児童ポルノを規制する目的および根拠が異なるのであれば、

準児童ポルノを規制する目的と根拠をお答えください。

[                                  ]

5. 貴会サイト内にあるエセル・クエール博士の報告によりますと、

「子どもポルノをオンラインで見るということと、(実際の子どもへの)接触犯罪を犯す

ということとの正確な関係ははっきりしていません」との記載があります。

貴会は、準児童ポルノを閲覧することと現実に接触犯罪を犯すこととの間に

相当因果関係があるとの認識をお持ちですか?

[はい いいえ]

6. (5. での答えが「はい」の場合)準児童ポルノを閲覧することと

現実に接触犯罪を犯すことの相当因果関係について、

統計その他社会科学的見地から明らかにした論文や実証結果等の資料

がありましたら、お教えください。

[                                  ]

7. ユニセフ、エクパットらが2001年に共催して行った

第二回子どもの性的商業的搾取に反対する世界会議(通称「横浜世界会議」)

では「漫画はCSEC(子どもの性的商業的搾取)ではない」とのワークショップ

が行われ、その結果、会議の声明(青少年アピール)に「文化的多様性に配慮する」

の一文が盛り込まれました。このワークショップの成果と準児童ポルノ規制の整合性

について、貴会がどのようにお考えか、お教えください。

[                                  ]

8. 貴会は、アニメ・漫画・ゲームソフトなどで性目的で子どもの性的虐待を描いたもの

を「準児童ポルノ」と呼んでいると思われます。しかし、類似内容を示す語として、

アメリカ連邦最高裁判所のアシュクロフト対表現の自由連盟事件判決

(Ashcroft v. Free Speech Coalition, 30 Med.L.Rptr. 1673)

中に「バーチャル児童ポルノ」という語があります。「バーチャル児童ポルノ」の方が

憲法学等では一般的に使用されていると思われますが、貴会がなぜ「準児童ポルノ」という語を

用いているのか、その理由や由来をお教えください。

[                                  ]

9. 準児童ポルノを一律に違法とすることは、過度に広範な規制にあたり、

表現の自由に抵触するおそれがあると考えられます。

貴会は、どのような規範(判断基準)なら表現の自由を損なわないとお考えですか。

例えば、どのような基準で児童と判断するか、また、「性目的」であるか否かを判断する主体

および判断基準などについて(服装以外からの特徴からも)具体的にお教えください。

[                                  ]

質問は以上です。

ご回答をお待ち申し上げます。

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