薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令案についての意見

MIAUではこのたび厚生労働省医薬食品局総務課による「薬事法施行規則等の一部を改正する省令の一部を改正する省令案」に関する意見として、以下を提出することといたしました。今回の医薬品の販売規制を含め、インターネットにおける自由と安全のあり方について、皆様も是非ご関心をおもちになり、同省にご意見をお送りいただければと思います。

(以下コメント内容)

意見1.

該当箇所
「1.改正の趣旨」
意見内容
対象者を離島の居住者や継続使用中の者に限ることなく、当面の間、郵便等販売を認めるべきである
理由
現状、一般医薬品の郵便等販売に依存せざるをえない者は離島の居住者や継続使用中の者に限定されず、改正省令の施行期日後ただちに薬局等での対面の購入に問題がない状態であるとはいえない。国民の健康増進のためには、たとえ一時的であっても、必要とする一般医薬品のアクセスが実質的に困難になる人々が出てはならない。今後、安全性の確保と一般医薬品全般の郵便等販売の両立する枠組が作られることが望ましいと考えるが、改正省令のように郵便等販売を大きく制限することになる場合においても、利用者からみて郵便等販売の必要性が大きく低下したと判断できるレベルでの対面販売の充実を待って行うべきである。

意見2.

該当箇所
「2 主な改正の内容」
意見内容
「(1)離島居住者に対する経過措置」について、離島居住者に限定することなく、全ての者に対して認めるべきである。医薬品については、薬局については第1類医薬品も含めるべきである。また、「 改正省令の施行後2年間」について、「改正省令の施行後3年間」とするべきである。
理由
離島居住者に限定しないことについては、意見1の通り。第1類医薬品については、薬局であれば情報提供ができるのだから認めるべきである。期間については、期間後に対象の医薬品についての郵便等販売を終了することを前提せず、新たな制度的措置を検討する場合、十分な検討期間が必要であると考えられるので、長くとるべきである。

意見3

該当箇所
全体
意見内容
「経過措置」期間につながる形で、安全性の確保と一般医薬品全般の郵便等販売の両立する枠組を構築するべく、検討を開始するべきである。検討範囲としては、省令改正に止まらず、必要があれば薬事法の改正まで含めるべきである。さらに長期的には、処方箋薬の郵便等販売についても検討するべきである。
理由
改正省令による店舗販売業者の一般医薬品販売への参入をもってしても、さまざまな理由で郵便等販売なしには第1類および第2類一般医薬品のアクセスが実質的に困難になる人々が相当数残る可能性が大きいと考えるため、途切れることなくそれらの人々が一般医薬品を購入できるようにする必要がある。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2009-05-14 17:35:03

一般社団法人への移行完了のご報告

当法人は、平成21年4月1日付で名称を「一般社団法人インターネットユーザー協会」 に変更して一般社団法人へ移行いたしました。

これは、公益法人制度改革関連法の一つとして成立した「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」の施行及びこれに伴う中間法人法の廃止(平成20年 12月1日)により、一定の期間内に現在の無限責任中間法人から一般社団法人に移行することが求められることに対応するものです。

なお、移行完了に伴い、各種会員の規約及び付属規程について、法人名称等に関する箇所を改訂しておりますので、ご了承下さい。

今後とも当法人をよろしくお願いいたします。

平成21年4月14日
一般社団法人インターネットユーザー協会
代表理事 小寺 信良
代表理事 津田 大介
理事 中川 譲
著作者 : MIAU
最終更新日 : 2009-05-12 17:03:53

「ホットライン運用ガイドライン」に対するパブリックコメントの結果について

MIAUが、財団法人インターネット協会の「ホットライン運用ガイドライン」等に対する意見の募集についてを受け、パブリックコメントを提出致しましたことは以前ご報告した通りです。

この度、財団法人インターネット協会は「意見募集に寄せられたご意見及びこれに対するホットライン運用ガイドライン検討協議会の考え方について」(PDF)という文書を公開されましたが、その中で、MIAUがパブリックコメントで指摘した点が有効に受け入れられ、運用ガイドラインが修正されましたので、ご報告致します。

なお、改訂された「ホットライン運用ガイドライン」(PDF:415KB)は、平成21年4月1日より運用を行うとのことです。

「公序良俗に反する情報であるか否かの判断基準」への「硫化水素ガスの製造」の追加について

MIAUの意見

今般の硫化水素ガス製造による自殺誘引や第三者被害の問題は、個別事例において深刻な問題を引き起こしており、総論として本項目の追加自体はやむをえないと考える。しかし、ガイドライン改定案では、対象情報の限定が不十分であり、必要以上に広汎な情報を対象情報としてしまうと考え、修正を求める。

硫化水素ガスは石油精製の副生物として工業的に製造され、そのほか工業的利用を目的とした純度の高いものも別の方法で製造されている。また、実験室製法は学校の教科書レベルの情報でもある。「学術目的である」かどうかにかかわらず、正当業務としての製造が少なからず存在するものであり、それらの記述と誘引表現が一体となっているからといって、それらをすべて公序良俗に反するとするのは問題である。さらに、鶏卵をかた茹でするなどの健康被害が考えられないほどの微量の硫化水素を発生させることを誘引する情報も、公序良俗に反するとするのは問題である。

現実の問題は、正当業務としての製造ではなく、一般市民が容易に購入できる日用品や一般医薬品などを用いて健康被害を起きる水準での硫化水素を発生させるような不適切な製造方法と誘引表現の組み合わせであり、判断基準もそれを考慮したものとするべきである。

従って、改定案において「なお、化学式等の記述のみであるなど学術目的であると判断されるものは該当しない。」としている部分について、「なお、化学式等の記述のみであるなど学術目的であると判断されるもの、工業的製法など一般には実現困難と判断されるもの、現実的な被害をもたらすとは考えられない程度と判断されるものは該当しない。」とするべきである。

MIAUの指摘に対するホットライン運用ガイドライン検討協議会の考え方

ご指摘を踏まえ、なお書きの部分を「なお、化学式等の記述のみであるなど学術目的であると判断されるもの、工業的製法など一般には実現困難と判断されるものは該当しない。」と修正します。

「公序良俗に反する情報に関する対応依頼書」の改訂について

MIAUの意見

現行「あなたに対して利用者との間の契約や利用に関する取り決め等に基づく対応を依頼します。」であるところ、改訂案では「あなたに対して当該情報について削除等の自主的対応や利用者との間の契約や利用に関する取り決め等に基づく対応を依頼します。」と、「削除等の自主的対応や」が追加されているが、削除はサーバ上のデータの消去となり、通常は回復できないものであることから、情報発信者の管理者に対する異議申し立てなどの可能性を考慮した場合、ホットラインセンターが依頼するものとしては不適切であると考える。この点、「違法情報に関する送信防止措置依頼書」では、「当該情報の送信を防止する措置」となっており、情報そのものの削除を直接求めるものとはなっていない。

従って、「削除等の自主的対応や」について「送信を防止する措置等の自主的対応や」に修正するべきである。

MIAUの指摘に対するホットライン運用ガイドライン検討協議会の考え方

ご指摘の通り「削除等の自主的対応や」の部分を「送信を防止する措置等の自主的対応や」に修正します。

以上がMIAUの意見とホットライン運用ガイドライン検討協議会の考え方の対応表です。

財団法人インターネット協会事務局におかれましては、ご多忙の折、意見を踏まえ所要の修正を行ってくださったことを感謝致します。

MIAUは今後も意見提出等を通じ、インターネットユーザーの利益と自由に資するよう活動を行っていく所存です。皆様のご支援ご協力をよろしくお願いいたします。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2009-04-08 23:24:34

「知的財産推進計画2008」見直しへのパブリックコメント

MIAUは「知的財産推進計画2008」の見直しに関する意見募集を受け、3月25日付で内閣官房知的財産戦略推進事務局へ以下の内容をパブリックコメントとして提出いたしましたことをご報告致します。

意見の概要(150字以内)

知的戦略2008で提示している方向性については概ね賛同するが、本年度中に結論を得るとしながら進展の見られない施策が多く、実現強化に向けてのてこ入れが必須と考える。また施策見直しに際しては、ユーザー自らが知財創出に関わる事例が増えつつある現状を踏まえ、ユーザーの参加・協働を視野に入れた検討を期待する。

以下に、「知的財産戦略2008」の見直しに際しての全体的な意見と、各論に対する意見とを分けて記載する。

全体意見

  • 知財戦略2008で提示されている基本的な方向性については概ね賛同する。しかしながら、本年度中に結論を得るとしながらも実質的には進展が得られない施策がほとんどであり、すでに知的財産推進計画そのものが形骸化し始めている感は否めない。各担当省庁に対して、その実行責任を負わせるなど、実現強化へ向けてのてこ入れが必要である。
  • 世界最先端の情報通信基盤やデジタルコンテンツの創造・流通の環境下においては現在、製作者/ユーザーといった従来の区分が通用しないプロシューマーとも呼ばれる自ら創作・消費を行う先進的なユーザーが登場しつつある。彼らの活用をもっと視野に入れた施策の検討を期待する。
  • オープンイノベーションという意味でも、産官学の連携だけでなく、ユーザーとの共創・協働から新しいイノベーションを生み出すことが重要。今後は、活発なユーザーの消費、協働、共創等を後押しする法制度や制度運用の議論を期待する。
  • 特に知的財産の保護・活用に際しては、慣習として認められてきたユーザーの利用を過度に制限することのない、柔軟な対応を求める。
  • 知的財産施策ならびに人材教育にあたっては、知的財産戦略推進をトータルで推進する強力な機構が必要。現状では、私的録音録画補償金問題の議論やダビング 10導入の議論で見られたように、総務省、文化庁、経産省などの諸省庁が各々のアプローチから知的財産に関する問題を取り扱うため、方針の行き違いや重複による弊害が見られる。

各論

重点編(p7~21)

Ⅰ-2-(1).情報アクセスの抜本的改善等によりオープン・イノベーションへの取組を強化する(p10)

  • 基本的な方向性は支持。
  • ここで示された取組が産業界に閉じることなく、広く一般ユーザー、コンシューマにまで解放されることを望む。

Ⅰ-2-(2).デジタルコンテンツの創造・流通の好循環を形成し世界有数のコンテンツ産業を育成する(p11)

  • 基本的な方向性は支持。
  • デジタルコンテンツの創造・流通に関する新たな法制度の整備にあたっては、時代の変化を踏まえ、既存の既得権益に縛られない抜本的な改正を求める。
  • 「一億総クリエイター時代に対応した」との記述があるが、一億総クリエイターとは、一億人をクリエイターにすることではなく、誰しもがクリエイターになり得る「土壌」を作るのだという点を明確にする必要がある。また、独創性を持つに至るまでには、デッドコピーを超えるための教育、技術的なトレーニングが必要なプロセスであることにも留意した上で、創作活動への導線と流通・活用のサイクルを広げていくような施策や環境整備等に関する議論を期待する。

本編

第1章 知的財産の創造(p25~32)

  • ユーザーサイドの取組やユーザー参加型でのイノベーション創出をも意識した、施策展開や環境整備を求める。

第2章 知的財産の保護(p33~61)

Ⅱ-4-(1).インターネットオークション上の模倣品・海賊版の取引を防止する(p57)

  • 海賊品等の販売業者の取り締まりに加え、消費者保護および救済の観点も盛り込むべきではないか。

Ⅱ-4-(2).インターネット上の海賊行為への対策を強化する(p58)

  • 違法コンテンツ配信の根絶に向けた取り組みは、現実問題としていたちごっこにならざるを得ない。どれほど取り締まりを強化しても、海外への対策等も含めれば対応は後手となってしまう。むしろ、海賊版よりも使い勝手の良い正規サービスの開発を促す等、新しいビジネスを創出するという面での取り組み強化を求める。
  • 上記の視点からも、ユーザーがこれら違法コンテンツを積極的に求めているという性悪説を仮定した施策では、むしろユーザーの反発から逆効果を生む事が懸念される。ユーザーに対する教育や啓蒙にあたっては、性善説にたった施策の展開を求める。
  • 「適法サイト識別マーク」のような手段は、国際的に整合した取り組みを行うことは非常に困難で多くの課題が残っており、一部の業界団体だけによる中途半端な施策の導入では、かえってユーザー側での混乱を生むだけである。利用ユーザー側の視点にたった施策の抜本的な見直しを求める。
  • 例えば、現状「適法サイト識別マーク」と目されるエルマークは、商標として運用されており、社団法人日本レコード協会(RIAJ)等から許諾を得た音楽配信事業者であることを示す出所表示機能と、RIAJ等と契約した上でレコード音源等を配信していることを示す品質保証機能を有するのみであり、「適法サイトであること」を証明しているわけではない。したがって、エルマークを有しないサイトであっても適法音楽配信サイトが海外サイト等を含め多数存在する以上、「エルマークが表示されていないサイトは、違法サイトである」ということを立証するものではない。ユーザー側から見れば、まったく無意味な施策であると言わざるを得ない。

Ⅱ-5.模倣品・海賊版に関する国民の理解を促進する(p59)

  • 模倣品・海賊版に関する理解促進や啓蒙活動にあたっては、消費者が積極的にこれらを求めているという性悪説を想定した施策では、むしろ消費者の反発から逆効果を生む事が懸念される。消費者に対する教育や啓蒙にあたっては、性善説にたった施策の展開を求める。

第3章 知的財産の活用(p62~83)

Ⅰ-1-(1).様々な知的財産の融合によるイノベーション創出を促進する(p62)

  • ユーザーサイドの取組やユーザー参加型でのイノベーション創出をも意識した、施策展開や環境整備を求める。

Ⅰ-1-(5).知的財産の円滑・公正な活用を促進する(p67)

  • 基本的な方向性は支持。
  • 現状の知財制度、排他的独占権の強固な著作権制度においては、消費者の側が比較的弱い立場に置かれやすい。米国におけるフェアユースのような法理を導入し、公共の福祉に反するような過度な権利濫用を抑止すべきである。

Ⅱ-2.コモンズの取組やオープンソースソフトウェアの活用を促進する(p74)

  • 「既存の知財権制度の利用を前提に」とあるが、今後はフェアユースの導入等もにらんだ抜本的な制度改革を望む。
  • また、ニコニコ動画における「ニコニ・コモンズ」やpixivにおける「pixivコモンズ」などのように、プロシューマないしCGMを扱う企業では、既存の著作権制度の枠組みを超えたライセンスやガイドライン策定等に苦心しているのが現状である。こういった問題を考慮し、対象企業へのヒアリングや基準となるガイドライン策定等の取り組みを期待する。

第4章 コンテンツをいかした文化創造国家づくり(p84~108)

Ⅰ-1-(1).動画配信ビジネスの成長を支援する(p84)

  • 現状の議論を鑑みると、サービス事業者だけでなく、その利用ユーザーまでもが萎縮してしまうような議論が進んでいることに大きな危惧を覚える(ダウンロード違法化等)。もう一度、本方向性に立ち返り、これまでの既存制度の抜本的見直しを行うよう期待する。
  • 「5地上デジタル放送に係るインフラ整備を促進する」に関しては、現在EPGとして放送されている番組情報を含むメタデータを、公開された情報であるという認識のもとに、広く一般に利用せしめるような方策を期待する。

Ⅰ-1-(2) .新しいビジネス展開に関わる法的課題を解決する(p85)

  • 「新たなコンテンツの創作への寄与等を考慮しつつ、利用者からみたサービスの形態に応じた、権利関係の規定の見直しや著作隣接権の在り方の検討を2008年度から開始する」とあるが、現状の議論では、利用者視点が抜け落ちている感が否めない。利用者側の声を最大限に取り入れた解決案の検討を求める。

Ⅰ-1-(3).デジタル・ネット時代に対応した知財制度を整備する(p86)

  • 「新たなコンテンツの利用形態を視野に入れた流通促進の枠組み、包括的な権利制限規定の導入も含めて新たな技術進歩や利用形態等に柔軟に対応し得る知財制度の在り方、ネット上の違法な利用に対する対策強化等について早急に検討を行い、2008年度中に結論を得る。」について、有効な議論・方向性が打ち出されてるとは思えない。むしろ、新しい利用形態をいたずらに阻害する方向で議論が進んでいることに強い危惧を覚える。
  • 「既存のメディアにとらわれない新規事業の創出など、デジタル・ネット時代に対応した新たなビジネスモデルの構築に向けた取組を支援する。」とあるが、放送局側には旧来のビジネスモデルに囚われた新たなビジネスモデルを阻害する動きが多い(録画ネット事件等)。一方司法ではカラオケ法理の安易な適用から脱却し、公平な視点で新しいビジネスの勃興を支持する動きも出てきている(ロクラク事件)。今後は適用される法を公平なものとするため、法律の抜本的改正や新しい枠組みの導入など、知的財産戦略本部の強いリーダーシップの発揮を期待する。

Ⅰ-2-(1).海外展開を促進する環境を整備する(p87)

  • 各国間の著作権に対する規制強化の動き中で、我が国が積極的に海外に対する規制緩和を働き掛けるような動きは見られず、むしろ諸外国で行なわれた規制政策と同調し、強化する動きが見られる(著作権期間の延長等)のは遺憾である。我が国のコンテンツ頒布のため諸外国へのロビーイングを積極的に展開することまで視野に入れた骨太な施策を検討して欲しい。
  • 児童ポルノ法に関連して、被害児童が存在しない芸術的表現や、マンガ・アニメなどについてまでも過剰な規制を求める動きがある。日本は諸外国と比べても児童への性的虐待が圧倒的に少なく、また社会的・文化的背景も欧米とは異なることを考慮し、児童保護の観点は重視しつつも、表現活動へのブレーキとならないよう配慮する必要がある。

Ⅰ-3-(1).コンテンツの流通を拡大する法制度や契約ルールを整備する(p90)

  • 「コンテンツの流通促進」「利用と保護のバランスに留意」「技術革新のメリット・利便性を国民が最大限に享受できるようにする」との観点が述べられているが、これまでの取り組みは完全にユーザー不在であり、ダビング10の導入やエルマークといった取組については、ユーザー側からすればなんら評価に値しない。これらをもって「利用と保護のバランスに留意」と主張することは、ユーザー不在の制度設計の推進であるといわざるを得ない。今後、「デジタル・コンテンツ利用促進協議会」の試案や、「コンテンツ学会」のネット利用調整制度といった試策を参考に、早期に具体的かつ抜本的な施策の検討を求める。

Ⅰ-3-(2).市場の透明性を確保し、取引機会を拡大する(p93)

  • 「4弾力的な価格設定など事業者による柔軟なビジネス展開を奨励する」において「消費者利益の向上を図る観点から、事業者による書籍・雑誌・音楽用CD等における非再販品の発行流通の拡大及び価格設定の多様化に向けた取組を奨励し、その実績を公表する。」とあるが、なんら取組実績が見られない。この施策に対する早急な措置を求める。

Ⅰ-3-(4).国立国会図書館のデジタルアーカイブ化と図書館資料の利用をすすめる(p95)

  • デジタル化に関してもなんら具体的取組実績は見られず、むしろ諸外国に先行されているのが実情である(Google Book Search 等)。知的財産戦略本部の強いリーダーシップの発揮を期待する。

Ⅰ-4.世界中のクリエーターの目標となり得る創作環境を整備する(p95~99)

  • コンテンツ創作活動を支える環境整備に向けた取組、ならびに人材育成等に関する取組については、一定の評価に値する。
  • しかし、「(2)コンテンツの創作を支える技術開発を促進する」「(3)一億総クリエーター時代に対応した創作活動を支援する」といった施策については、具体的な議論や方向性が見えておらず、ユーザー自身が新たなクリエーターとなる新しい創作環境時代に追いついた対応が出来ていない。この点について、抜本的な環境整備や法改正等、知的財産戦略本部の強いリーダーシップの発揮を期待する。

第5章 人材の育成と国民意識の向上(p109~118)

  • 知的財産施策ならびに人材教育にあたっては、知的財産戦略推進をトータルで推進する強力な機構が必要である。私的録音録画補償金問題の議論やダビング10導入の議論で見られたような、総務省、文化庁、経産省などの諸省庁が各々のアプローチから知的財産に関する問題を取り扱うことによる弊害を防ぐ意味でも、現体制や法体系の抜本的な見直しも視野に入れた取組を期待する。
著作者 : MIAU
最終更新日 : 2009-04-02 02:06:54

文化庁の「Blu-ray Disc関連機器及び媒体を補償金制度の対象に追加する政令改正」へのパブリックコメント

MIAUでは、このたび文化庁の「著作権法施行令の一部を改正する政令案に関する意見募集の実施」(いわゆる、Blu-ray Disc関連機器及び媒体を補償金の対象に追加する改正)を受け、以下の内容をパブリックコメントとして提出いたしました。

意見の概要

  • 補償金の対象範囲などについては、今回のブルーレイに対するものだけでなく、今後も家電メーカーと権利者団体で意見の対立が見られると思うが、すでに文化庁にはその調整・裁定能力はない。
  • 法律上は消費者が負担するとされている補償金だが、家電メーカー側は実質的に自分たちが支払っているものと公言して憚らない。また補償金に対するに認知度調査および認知に対する取り組みも、積極的に行なわれていない。したがって補償金の支払い実態は、すでに法の定めるところから乖離している。
  • これらのことから判断して、補償金の規定を著作権法から外し、純粋に家電メーカーと権利者団体との契約上の取引とすべきである。また補償金の負担者を消費者ではなく、家電メーカーとすることで、2業者間のビジネススキームによる速やかな決着を促進すべきである。

意見の全文

録音・録画補償金のあり方につきましては、07年末に文化庁は「20xx年モデル」として、DRMの発達と普及に伴って補償金制度を廃止するというビジョンを打ち出しております。しかしながら現実の著作権法改正においては、DRMの普及や補償金制度の廃止にむけての具体的な政策は採られておりません。

昨年終了した私的録音録画小委員会でも、補償金の負担者である消費者代表の意見はほとんど顧みられることもなく、またDRMと補償金のバランスに関して結論が出るわけでもなく終了となりました。文化庁では今後も引き続き個別に調整をしてゆくとの意向を示しておりますが、国民が負担する補償金の調整を非公式の場で調整するという手法に対して、消費者としては深い疑念を抱かざるを得ません。また権利者団体の一部からは、今年2月5日の会見において、すでに文化庁の「20xx年モデル」は破棄されたものと見なすといった趣旨の意見も、公式の場で発言されております。

一方補償金の支払いに関しては、企業が実質的な負担者である旨の発言もなされています。実際にDVD-Rなどの記録メディアでは、CPRM対応であるかどうかでは価格差が存在せず、本来消費者負担であるはずの補償金制度の実態が、法制度からすでに乖離しているというのが実情です。さらに制度の存在に関しては、私的録音補償金管理協会および私的録画補償金管理協会は、国民に広く補償金への理解や周知を求める活動を行なう責務があると考えられますが、近年補償金の認知度調査そのものが実施されておらず、活動による周知の広がりを観測することができません。

補償金制度は、本来決められた制度からはすでに乖離した、消費者不在の運用実態であると言えます。また私的録音録画小委員会の事実上の失敗により、文化庁には権利者団体と企業間の調整能力がないと判断するのが妥当であると考えられます。これらのことから考えて、補償金制度は速やかに著作権法から切り離し、権利者団体と企業間での契約モデルに基づいた補償システムへと転換すべきであると考えます。また補償金の負担者に関しては、今後はこれまでの運用実態に合わせ、消費者負担ではなく企業負担とすることで、より早期かつ円滑な決着を促進すべきであります。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2009-03-10 00:25:45

インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン(案)等に係る意見の提出について

掲載が遅くなりましたが、MIAUでは、社団法人テレコムサービス協会による「インターネット上の違法な情報への対応に関するガイドライン(案)等」に係る意見募集を受けて、以下の内容で意見を提出いたしました。ご参考下さい。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2008-11-27 13:36:13

「青少年の安全なインターネット利用環境の整備を目指して関係者に望まれる取組みについて」へのパブリックコメント

MIAUではこのたび、財団法人インターネット協会による「青少年の安全なインターネット利用環境の整備を目指して関係者に望まれる取組みについて~書き込み可能なCGMサイト増加への対応~(中間とりまとめ)」に対しパブリックコメントを提出しました。内容は以下のとおりです。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2008-11-14 00:54:59

文化審議会著作権分科会「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会中間整理」に関するパブリックコメント送付のご案内

MIAUではこのたび、文化審議会著作権分科会「過去の著作物等の保護と利用に関する小委員会中間整理」に関する意見の募集に対して、以下の内容でパブリックコメントを送ることにいたしました。

文化庁では11月上旬に「著作権に関する国民意識調査」を実施するとのことですが、パブリックコメントを提出した個人に対してのみ、「意識調査」アンケートが送付されることになっております。

私たちは、過去の著作物利用促進と保護期間の延長が、単なる数の論理ではなく、長期間にわたって議論された内容が正しく制作に反映されることが望ましいと考えています。問題意識をお持ちの皆様には、ぜひ私どもの意見を参考にパブリックコメントをお送りいただき、国民意識調査にご参加いただきたいと思います。

パブリックコメントの締め切りは、11月10日までとなっております。直前のご案内になりまして恐縮ですが、皆様の積極的なご参加をお願いいたします。

---------以下コメント本文----------------
5.該当ページおよび項目名:(全体に対する意見として)
   第2章 過去の著作物等の利用の円滑化
   第3章 保護期間の在り方について
6.意見: 以下のとおり

 私たちMIAUは、著作権・著作隣接権の保護期間を延長することについて反対します。

 保護期間延長について今回の中間報告では、延長賛成、反対の両論を併記し、引き続き検討が必要としています。また利用円滑化方策に関しては、保護期間のあり方とセットにしての議論であるように思われます。

利用円滑化策を検討・実施することに関して異を唱えるものではありませんが、そもそも保護期間を延長すること自体が、著作物の利用円滑化を妨げる要因となっていることから、このような議論の方向性では延長問題に対する結論を得ることは難しいと思われます。

保護期間延長の効果に関して、産学協同による民間の研究成果では、調査データに基づく検討の結果、産業育成という観点から見て延長すべきではないという結論に至っております。これに対し延長賛成派の意見では、単に老齢な著作権権利者を慰撫するための目的でしかなく、両論併記に足る根拠が示せていないのではないかと思います。

利用円滑化方策に関しては、A案は「ネット権」を想定しているものと考えられます。しかしながら現時点でのネット権は、コンテンツの利用者側からも広くコンセンサスが取られている状態にはなく、そのあり方には十分な議論が成されておりません。

民間の取り組みである「デジタル・コンテンツ利用促進協議会」あるいは「コンテンツ学会」での議論を待った上で、制度的措置への検討を考慮すべきであると考えます。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2008-11-09 23:26:25

「法制問題小委員会平成20年度・中間まとめに関する意見」に関するパブリックコメント送付のご案内

MIAUではこの度、文化審議会著作権分科会「法制問題小委員会平成20年度・中間まとめ」に関する意見募集の実施を受けて、以下をパブリックコメントとして送付することといたしました。締切直前の公開となってしまい恐縮ですが、どうぞご参考下さい。

---- コメント本文 ----

5.該当ページおよび項目名:(権利制限の検討全体に対する意見)
   第3節 リバース・エンジニアリングに係る法的課題について
   第4節 研究開発における情報利用の円滑化について
   第5節 機器利用時・通信過程における蓄積等の取扱いについて
   第6節 その他の検討事項

6.意見: 以下のとおり

(第6節 その他の検討事項について)
 私たちMIAUは、法制問題小委員会で対処すべきと結論された権利制限についてはすみやかに法改正を行ない、さらに個別規定では追いつかない分野についての懸念を解消するべく、フェアユースの一般規定を導入することを求めます。

(第3節 リバース・エンジニアリングに係る法的課題について)
 法制問題小委員会におかれましては、リバース・エンジニアリングについては相互運用性・障害発見などの目的ならば「権利制限を早期に措置する必要がある」との意見で一致したとのことです(中間まとめ29ページ)。相互運用性や障害発見に限らず、単なる利用とは異なる技術上の調査全般をフェアユースの個別規定の対象とする法改正を求めます。 また、前期の同小委員会で法改正で対処すべきとの結論が出されていた検索エンジンに関する権利制限につきましても、すみやかに実行へ移す必要があります。

(第5節 機器利用時・通信過程における蓄積等の取扱いについて)
 これまで議論されてきた個別の権利制限規定では、著作権法改正による対応を待つため、時間がかかるという問題があります。 その一方で、MYUTAや録画ネットといった、ネットの長所を活用した新しいサービスの試みは、実質的に私的使用の範囲でユーザーの利便性を上げているだけであるにもかかわらず、形式的な理由で複製権侵害とされてしまっています。 海外と国内とのネットサービスの格差を埋めるためにも、国内で挑戦的な事業者が登場でき、足を引っ張られない環境を整備する必要があります。

「イ、立法措置に対する許容性を判断する上での留意点のb」について

機器利用時・通信過程における蓄積等に関する議論の方向性は、妥当性が高いものとして高く評価するものであります。しかしながら60ページ「イ-b」における通信の過程における蓄積等及び通信に付帯する蓄積等の行為に対して、その内容および元ソースの入手経路などを鑑みて違法性を問うというのは、前段での妥当性のある議論の方向性からは逸脱しているように思えます。
また「知っていた場合又は知ることができたと認めるに足りる相当の理由がある場合」に関して、プロバイダ責任制限法との整合性を確保するということは、権利者がいわゆる「情を知っていたか」を証明できない限り、プロバイダはアクセスログを提供することはないという点を明確にすべきであろうと思われます。
さらに本筋の問題として、仮にこれらの蓄積行為を違法化したとしても、蓄積された情報を権利者が回収することは困難であることから、現行の公衆送信権で対応可能な一次送信者の特定と比較してどれだけ有効性のある方策であるか疑問です。また違法とされるファイルに触れただけで、万単位の消費者が一度に違反者となるようなあり方は、法的安定性を著しく欠くものであると言えます。

「イ、立法措置に対する許容性を判断する上での留意点のd」について

61ページ「イ-d」では、P2P型の通信技術を活用したファイル交換ソフトにおける中継過程は、権利者の権利が及ぶものであるとされています。しかしながらP2Pの利用者にとっては、自分で利用しようと思っていない単なるキャッシュに過ぎないデータの中身が、違法か否かを知る術がありません。単にP2Pソフトの利用者であるというだけで違法とされる可能性が否定できない点で、P2P技術の利用・発展を萎縮させることとなり、この整理には問題があると言えます。
一方その後段では、「著作物等の提供及び享受自体に関わる行為」である場合は「今回の検討対象とはしていない」としており、論旨に整合性がありません。仮に「著作物等の提供及び享受自体に関わる行為」が、著作権者自らが合法的配布のために行なった行為であるとする場合、利用者は「良いキャッシュ」が生成されれば適法だが、「悪いキャッシュ」が生成されれば違法ということになります。
これはP2Pのあり方としては大変不自然なものであり、このような規制はインターネットの新たな技術発展を阻害し得るものであります。

---- 2008/10/9 22:00 第5節について、詳細な検討を加えましたので、追記しました。

著作者 : MIAU
最終更新日 : 2008-11-09 22:09:52
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