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プレスリリース

2010.05.13

「第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間整理)」に対する意見を提出しました

MIAUは12日、内閣府男女共同参画局が実施した「第3次男女共同参画基本計画策定に向けて(中間整理)」に対する意見を提出いたしました。

内容は以下の通りです。

第8分野「女性に対するあらゆる暴力の根絶」

「メディアにおける有害情報の氾濫等情報化の進展による新たな課題も発生している」(p.35)とあるが、そもそも有害情報と呼ばれる情報の種類は多様であり、一般論としてその氾濫がどれだけ女性に対する暴力と認めることができるのか不明である。さらに「インターネットや携帯電話等の急速な普及により、これらを介した新たな形態の被害が次々と発生してきた。」 「インターネットや携帯電話の普及により、女性に対する暴力は多様化してきている」(共にp.35)とあるが、「新たな形態の被害」「多様化」の内容が文章のこの時点であきらかにされていないため、根絶の対象が無限定に広がり、検証不能な新メディア悪玉論に陥っている。

そもそも、「インターネットや携帯電話の普及により、女性に対する暴力は多様化してきている」(p.35)との指摘に関しては、インターネットという技術が、女性に対する暴力のみ多様化させることはあり得ない。もしインターネットが何らかの暴力を増幅させ多様化させているのならば、男女を問わず問題としなければならない。男女共同参画を志向する以上、男性に対する暴力の根絶をもうたわないのは不完全である。平成12年度の総理府男女共同参画室による『男女間における暴力に関する調査』においても明らかな通り、暴力は男性から女性へ一方的に行われるものではない。そもそものこの分野の題名からして、不適当であると考えられる。

第8分野「女性に対するあらゆる暴力の根絶」

「児童ポルノの根絶に向けて、国民運動の実施、インターネット上の流通防止対策の推進や閲覧防止対策の検討等総合的な対策を検討・推進するとともに」(p.38)「インターネット上の児童ポルノ画像の流通防止対策を推進するとともに、ブロッキングの導入等閲覧防止対策を検討する」(p.40)とあるが、広く流通する児童ポルノに対応が必要であるとの考えは妥当であると考えられるものの、閲覧防止対策を行うことを検討する以前に、まず徹底した発信者への対応を行うことが必要である。国民の通信を恣意的に遮断するブロッキングについての法的根拠は現行法上一切存在せず、電気通信事業法や日本国憲法等との兼ね合いの中で様々な問題が考えられるが、発信者への対応と被害児童へのケアは、現行の児童ポルノ法・児童福祉法等において100%の対応が可能である。検討ではなく、現行法の下での即座の児童ポルノ対策を行い、暴力の根絶に邁進するべきである。

第8分野「女性に対するあらゆる暴力の根絶」

「こうした性・暴力表現については、インターネットの普及等を通じて発信主体が社会一般に拡大していることに加え」(p.40)とあるが、そもそも、「女性をもっぱら性的ないしは暴力行為の対象として捉えたメディアにおける表現」とされているものの多くは、社会の中で主流の表現ではなく、マイナーなものである。そして、そのようなマイナーな志向の表現がマイナーながらも生き残るのは、人々の多様なライフスタイルの反映であり、インターネットは多様な人々をつなぐことを可能にした存在でしかない。「多様な生き方を可能にする社会システムの実現」を目指すべき男女共同参画基本計画の策定にあたって、性に関する領域で暴力の概念を拡大してインターネット等の新メディアを悪玉としてあげつらう論議は、全体の方針に合致しないのではないか。

第12分野「メディアにおける男女共同参画の推進」

「インターネット等を利用した新たなサービスが次々に生まれ、メディアが多様化する中、 女性や子どもの人権を侵害するような違法・有害な情報の流通が社会問題となっている」(p.52)とあるが、インターネットという技術が女性や子供の人権「のみ」を侵害するような違法・有害情報の流通を促すことは論理的にあり得ない。男女共同参画社会においては、老若男女を問わず人権を守っていくことが肝要となると考えられる。女性・子供のみを特筆することは避けるべきである。

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