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プレスリリース

2009.03.09

文化庁の「Blu-ray Disc関連機器及び媒体を補償金制度の対象に追加する政令改正」へのパブリックコメント

 MIAUでは、このたび文化庁の「著作権法施行令の一部を改正する政令案に関する意見募集の実施」(いわゆる、Blu-ray Disc関連機器及び媒体を補償金の対象に追加する改正)を受け、以下の内容をパブリックコメントとして提出いたしました。

意見の概要

  • 補償金の対象範囲などについては、今回のブルーレイに対するものだけでなく、今後も家電メーカーと権利者団体で意見の対立が見られると思うが、すでに文化庁にはその調整・裁定能力はない。
  • 法律上は消費者が負担するとされている補償金だが、家電メーカー側は実質的に自分たちが支払っているものと公言して憚らない。また補償金に対するに認知度調査および認知に対する取り組みも、積極的に行なわれていない。したがって補償金の支払い実態は、すでに法の定めるところから乖離している。
  • これらのことから判断して、補償金の規定を著作権法から外し、純粋に家電メーカーと権利者団体との契約上の取引とすべきである。また補償金の負担者を消費者ではなく、家電メーカーとすることで、2業者間のビジネススキームによる速やかな決着を促進すべきである。

 

意見の全文

録音・録画補償金のあり方につきましては、07年末に文化庁は「20xx年モデル」として、DRMの発達と普及に伴って補償金制度を廃止するというビジョンを打ち出しております。しかしながら現実の著作権法改正においては、DRMの普及や補償金制度の廃止にむけての具体的な政策は採られておりません。

昨年終了した私的録音録画小委員会でも、補償金の負担者である消費者代表の意見はほとんど顧みられることもなく、またDRMと補償金のバランスに関して結論が出るわけでもなく終了となりました。文化庁では今後も引き続き個別に調整をしてゆくとの意向を示しておりますが、国民が負担する補償金の調整を非公式の場で調整するという手法に対して、消費者としては深い疑念を抱かざるを得ません。また権利者団体の一部からは、今年2月5日の会見において、すでに文化庁の「20xx年モデル」は破棄されたものと見なすといった趣旨の意見も、公式の場で発言されております。

一方補償金の支払いに関しては、企業が実質的な負担者である旨の発言もなされています。実際にDVD-Rなどの記録メディアでは、CPRM対応であるかどうかでは価格差が存在せず、本来消費者負担であるはずの補償金制度の実態が、法制度からすでに乖離しているというのが実情です。さらに制度の存在に関しては、私的録音補償金管理協会および私的録画補償金管理協会は、国民に広く補償金への理解や周知を求める活動を行なう責務があると考えられますが、近年補償金の認知度調査そのものが実施されておらず、活動による周知の広がりを観測することができません。

補償金制度は、本来決められた制度からはすでに乖離した、消費者不在の運用実態であると言えます。また私的録音録画小委員会の事実上の失敗により、文化庁には権利者団体と企業間の調整能力がないと判断するのが妥当であると考えられます。これらのことから考えて、補償金制度は速やかに著作権法から切り離し、権利者団体と企業間での契約モデルに基づいた補償システムへと転換すべきであると考えます。また補償金の負担者に関しては、今後はこれまでの運用実態に合わせ、消費者負担ではなく企業負担とすることで、より早期かつ円滑な決着を促進すべきであります。

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