MIAU設立6周年記念イベント「MIAU祭2014」開催のお知らせ

MIAUは2013年10月で設立から6周年を迎えました。そこでこれまでの6年間を振り返りつつ、支援をいただきました皆様に感謝を伝え、さらにこれからのMIAUの活動の方針を考えるイベントを以下の要領で開催いたします。

基調講演には米国よりデジタル時代の自由な言論を守るために活動し、MIAUのロールモデルともなったNPO Electronic Frontier Foundation(EFF、電子フロンティア財団)の国際政策アナリストのMaira Suttonさんをお迎えし、今世界が直面するインターネットの自由に関する諸問題についてご講演をいただきます。その他のセッションでもそれぞれの分野のスペシャリストをお迎えし、議論を進めてまいります。

遠隔地の方や日程が合わない方もニコニコ生放送でライブストリーミングをいたします。どうかお誘い合わせの上、ご参加ください。

イベント詳細

日程
2014年3月15日(土曜日)
会場
国際大学GLOCOM ホール(東京・六本木)
参加費
無料(ただし先着順)
MIAUメルマガ「ネットの羅針盤」購読者の方は優先入場いただけます。

ニコニコ生放送

お申込み

お申し込みは締め切りました

タイムスケジュール・登壇者

※登壇者は現在ご出演が確定している方々です。

※タイムスケジュールは予告なく変更の可能性があります。

■基調講演(13:00〜13:40)

Maira Sutton
Electronic Frontier Foundation (EFF) Global Policy Analyst

■Session 1:インターネットと著作権(14:00〜14:50)

久保田裕
社団法人コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)専務理事
田村善之
北海道大学大学院法学研究科教授
田中辰雄
慶應義塾大学経済学部准教授
heatwave_p2p
ブロガー
津田大介(モデレーター)
MIAU代表理事、ジャーナリスト/メディア・アクティビスト

■Session 2:インターネットとプライバシー(15:10〜16:00)

鈴木正朝
新潟大学法科大学院教授
石井夏生利
筑波大学図書館情報メディア系准教授
高木浩光
産業技術総合研究所セキュアシステム研究部門主任研究員
津田大介(モデレーター)
MIAU代表理事、ジャーナリスト/メディア・アクティビスト

■Session 3:MIAUの今後(16:20〜17:10)

清水亮
株式会社ユビキタスエンターテインメント 代表取締役社長 兼 CEO
小倉秀夫
弁護士
モーリー・ロバートソン
ミュージシャン+ジャーナリスト
ハリス鈴木絵美
Change.org Japan Campaigns Director
小寺信良
MIAU代表理事、文筆家
津田大介(モデレーター)
MIAU代表理事、ジャーナリスト/メディア・アクティビスト

■Session 4:オープンデータ・オープンガバメント(17:30〜18:20)

渡辺智暁
国際大学GLOCOM主幹研究員、コモンスフィア理事
福井健策
弁護士、thinkC世話人
楠正憲
国際大学GLOCOM 客員研究員
庄司昌彦(モデレーター)
MIAU理事、国際大学GLOCOM講師/主任研究員

サプルメントセッション

各セッションの間にMIAUのメンバーよりMIAUの活動や最近のトピックスに関する下記のテーマの報告・解説を行うセッションを行います。

  • ビットコイン(八田真行、ゲスト:楠正憲)
  • リテラシー教育(小寺信良)
  • ネットと政治(現在調整中)
  • 自炊代行訴訟の動向(小寺信良)
著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2014-03-13 01:13:31

東京都知事選に向けた「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」実施のお知らせ

一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)は2月9日に行われる東京都知事選挙に向けて、出馬する候補者に情報通信政策やネット・アニメ・漫画規制に対するスタンスを問う「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」を実施いたしました。

結果は下記サイトで公開しております。
http://miau.jp/miaupub/tokyogov2014/

参考エントリ:東京都知事選に向けた「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」実施のお知らせ
http://miau.jp/1390556568.phtml

著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2014-02-02 23:29:23

東京都知事選に向けた「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」実施のお知らせ

一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)は2月9日(日)に行われる東京都知事選挙に向けて、出馬する候補者に情報通信政策やコンテンツに対する表現規制に対するスタンスを問う「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」を実施することをお知らせします。本アンケートの結果は各立候補予定者から回答を受領後、ウェブサイトに掲載いたします。大手メディアでは話題になりにくい論点について、各候補者のスタンスを確認することを目的としております。みなさまの投票の際の参考の一つとなれば幸いです。

アンケートを送付した立候補予定者(都選管発表順、敬称略)

  1. ひめじけんじ(郵送済)
  2. 宇都宮けんじ(FAX送信済)
  3. ドクター・中松(FAX送信済)
  4. 田母神としお(FAX送信済)
  5. 鈴木たつお(FAX送信済)
  6. 中川智晴(FAX送信済)
  7. ますぞえ要一(FAX送信済)
  8. 細川護煕(FAX送信済)
  9. マック赤坂(FAX送信済)
  10. 家入かずま(Facebookで連絡済)
  11. ないとうひさお(郵送済)
  12. 金子博(郵送済)
  13. 五十嵐政一(FAX送信済)
  14. 酒向英一(郵送済)
  15. 松山親憲(郵送済)
  16. 根上隆(郵送済)

公開スケジュール

回答締切:1/31(金)いっぱい

回答公開:2/1(土)

※締切後に回答を受領したものは随時公開してまいります。

都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート

インターネット利用に関する施策について

  1. インターネットには、多くの有益な側面と共に有害な側面もあると考えられます。都民のインターネットの利用に対してはどういった政策を重視する必要があると思いますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 情報リテラシー教育を進めて、利用者の問題対処能力を高める。
    2. 事業者による安全・安心のための自主的取り組みを促進させる。
    3. 行政主導の安全・安心対策を促進する。
    4. 選択理由(              )
  2. 青少年が利用するインターネット端末に対する施策について
    現在携帯電話やスマートフォンだけでなく、携帯ゲーム機やテレビ、音楽プレーヤーなど、様々な機器でインターネットのアクセスが可能になっています。これらの機器を青少年が利用するにあたり、どのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 機器メーカーに対してフィルタリング搭載義務などの規制を加えるべきである。
    2. ネットサービス事業者が行なう自主的な取り組みを推進すべきである。
    3. 未成年者への販売に対して機器販売者に何らかの規制を加えるべきである。
    4. 学校教育の一環として、ネットリテラシーに対する教育を行うべきである。
    5. 各家庭へのネットリテラシー教育支援で対応すべきである。
    6. 選択理由(              )
  3. SNSやメッセージアプリケーションを巡るトラブルについて
    携帯電話やインターネットが普及したことで、TwitterやFacebookなどのSNSやLINEなどのメッセージングアプリケーションによるコミュニケーションサービスが新しいライフスタイルや価値を生み出している一方、青少年を中心にトラブルに巻き込まれる事例も増えています。東京都としてどのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 携帯電話やインターネット接続の利用そのものに、新たな制限が必要である。
    2. 幾つかのウェブサイトの利用には、新たな制限が必要である。
    3. 事業者による、新たな啓発活動が必要である。
    4. 学校による、新たな啓発活動が必要である。
    5. 家庭での取り組みを促進するために、新たな啓発活動が必要である。
    6. 選択理由(              )

ゲーム・漫画・アニメ等の規制について

  1. ゲームの規制について
    ゲームには、教育効果が期待される場面もある一方で、青少年に有害な影響を与えており、規制を強化すべきであるという意見があります。東京都としてどのように取り組むことが望ましいと思いますか。最も近いものをお選びください。
    1. 現状は適切な区分が行われているとは言えず、規制強化する必要がある。
    2. ゲームの影響を科学的に判断するために、さらなる調査が必要である。
    3. 現在の表現区分・販売規制で適切である。
    4. 選択理由(              )
  2. 青少年育成条例での漫画・アニメへの規制について
    平成23年に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正・施行され、漫画やアニメに対する表現規制が強化されました。この改正の内容や、議論のプロセスは妥当であったと考えますか。また、今後改正するとすれば、表現の自由と青少年保護のバランスは、どのような方向性であるべきと考えますか。
    1. 妥当であった ・ 妥当ではなかった
    2. 理由(              )
    3. 今後(              )
  3. コンテンツに対する規制の主体について
    ゲームや漫画、アニメ等に対する内容・表現の規制は、青少年へ悪影響があるから、一定の規制が必要だという意見がある一方、販売時のゾーニングや業界団体のレーティングが機能しており、国や自治体が立ち入るべきでないという意見があります。この点についてはどうお考えでしょうか? 最も近いものをお選びください。
    1. 国レベル、法律レベルで議論し、強制力のあるしっかりした規制を導入すべきである。
    2. 自治体レベルで、地域の実情にあわせた販売規制を導入すべきである。
    3. 個々の企業や業界団体と連携し、民間の自主的な取り組みを支援するに留めるべきである。
    4. 本来、個人や家庭の問題であり、行政はあくまでこれらのサポートに徹するべきである。
    5. 選択理由(              )

都政におけるICT利活用について

  1. 都民の声を政策に反映させるために、パブリックコメントや都政モニター、ウェブサイトからの「都民の声」募集などといった取り組みが行われていますが、もし不足があるとしたら、どういった新しい施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。
    1. パブリックコメント制度の位置付けを明確化し、さらなる拡充を図るべきである。
    2. 審議会の委員構成を公募とする等、都民の声をこまめに政策決定過程に反映させるべきである。
    3. インターネットを使った政策募集、議論の場の提供といった、新たな制度を導入すべきである。
    4. 現行の制度で十分である。
    5. 選択理由(              )
  2. 国会のネット中継や放送のアーカイブなど、ICTと映像を利用した生の情報発信が盛んに行われるようになってきています。東京都では今後、このような取り組みをどのような形で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。
    1. ニコニコ動画やUstreamなど、民間のサービスを活用した方策を取り入れたい。
    2. 衆議院TVのような都独自のサイトを作って、生中継やアーカイブ公開を実施したい。
    3. 地上波やケーブルテレビといった既存メディアでの情報発信をより重視したい。
    4. 現状の情報発信で十分である。
    5. 選択理由(              )
  3. 平成23年の東日本大震災では、政府や地方自治体がTwitterアカウントを作成し、積極的に緊急情報を発信しました。自然災害情報に限らず、現在東京都はTwitterやFacebookを用いた情報発信を進めています。今後どのような形で東京都からの情報発信を推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。
    1. Twitterやfacebookなど、民間のソーシャルメディアを活用した方策を取り入れたい。
    2. 東京都の公式WEBサイトをさらに充実させることで対応したい。
    3. 現状の情報発信で十分である。
    4. 選択理由(              )
  4. 公共情報サービス等を開発するコンテストを開き、民間のアイディアを募って新たな解決手法を探る例があります。国内では横浜市や千葉市、海外ではニューヨーク市などが先駆的な都市として知られています。このような施策を東京都ではどのように取り入れるべきだと思いますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 積極的に行政が持つ情報を公開し、民間とのコラボレーションを推進すべきである。
    2. 公開をする前に、行政が持つ情報を自治体自身でもっと積極的に活用することを推進すべきである。
    3. 東京は民間サービスも充実しているため現状で十分であり、行政によるこれ以上積極的な情報提供は必要ない。
    4. 選択理由(              )

ICT政策全般について

  • 上記以外で、東京都として取り組むべきと考えるICTを活用した新しい施策をお考えでしたら、下記にご記載ください。またインターネットユーザーへのメッセージなどございましたら合わせてご記載ください。
    • (自由回答)
    著作者 : 香月 啓佑
    最終更新日 : 2014-01-25 00:08:15

内閣官房TPP政府対策本部に「日本のTPP交渉参加に関する意見」を提出しました

MIAUは、内閣官房TPP政府対策本部に「日本のTPP交渉参加に関する意見」を提出しました。

内容は以下の通りです。

2013年7月17日

日本のTPP交渉参加に関する意見

一般社団法人 インターネットユーザー協会(MIAU)

・該当する交渉分野

知的財産

・意見

【総論】

TPP協定交渉における知的財産分野の除外あるいは交渉項目の縮減を求める

TPP協定の知的財産分野においては内閣官房TPP政府対策本部作成のテキスト「TPP協定交渉について」で公開されている範囲だけでも、著作権の保護期間、著作権侵害の職権による刑事手続、法定損害賠償、インターネットサービスプロバイダの責任制限といった重大な制度改変につながる規定が多数盛り込まれている。これらはわが国の国情にあわないとして過去に異論が強かったものであり、急速に導入すれば日本の文化ならびに関連する産業の活力を損ないかねない。

特に、あまりに多くの知財条項を条約上の義務として受けいれてしまえば、今後、ビジネス情勢や国民の多数意見が変わっても、国会ですらそのルールは変更できない点で影響は深刻である。それでは変化が早く柔軟性が生命線と言える昨今の文化・情報産業において、かえって日本の競争力を削ぐ危険がある。

知財条項については特に各国の対立も根強く、米国が孤立気味との報道(日本経済新聞3月5日)もあるため、日本の交渉方針として、知財条項をTPP協定交渉の対象外とする、もしくは下記規定を中心に対象条項を大幅に縮減することを検討すべきだ。

またいわゆるISDS条項についても、わが国の知財政策に重大な影響を与える可能性があるため、慎重な検討を要望する。

TPP協定における交渉内容の公開および国民に向けた情報アクセスの確保

TPP協定交渉の最大の問題は、TPP協定の対象である21項目24分野のすべてにおいてわが国の今後の政策に重大な影響を与えるにも関わらず、ルールが国際的な秘密交渉で一部の関係者によって決められ、かつ、条約上の義務として長期固定されることである。つまり膨大な交渉項目について一部の関係者だけが「国益は何か」を判断して取捨選択することとなり、国民には実質的な検討の機会が与えられない。国民に与えられるのは批准に向けた国会審議だけであり、そこでは政府が交渉済みの条文パッケージを提示するだけである。これでは、民主的なかたちで国益をふまえたTPPの交渉を行うことは不可能だ。特に知的財産分野は今や国民が等しく当事者となるものであり、そのためしばしば激しい論争を招く。しかし、そうであればこそ、オープンな徹底した議論からルールを築き上げるほかに道はない。

TPP協定においては知的財産分野に限らず、多くの分野でさまざまな立場の人々が賛否を問わず意見を表明している。しかしTPP協定に対する立場にかかわらず、多くの国民およびステークホルダーが希望していることはTPP協定交渉の透明化である。TPP協定交渉の厳格な秘密協議性には交渉各国においても懸念が強く、米国でも多くの議員が情報アクセスを求める公開書簡をオバマ大統領に送付するなど異論が高まっている。

当協会はTPP協定交渉の全面公開を強く求める。またステークホルダーに限らない、広く国民に向けたTPP協定の説明と意見募集の機会を設け、広い層の利害関係者からの多様な意見聴取を行うべきである。特に知的財産分野については権利者や権利者団体だけではなく、産業界、技術やコンテンツの利用態様に明るいユーザーの代表からの意見聴取を行うべきである。ICT産業やコンテンツ産業の一部においては、ユーザーの利便性への要求が産業を成長させてきた。特に近年では、ユーザー生成メディアが莫大な利益を生み、あらゆるコンシューマビジネスがこれを取り入れつつあることは周知のとおりである。このようにユーザーの利便性を高めることは産業界のイノベーションを産み、コンテンツの利用の拡大をもたらす。もしTPP協定交渉の透明化が不可能な場合は、TPP協定が未来のわが国の知的財産政策および情報通信政策に与えるインパクトの大きさを鑑みて、わが国はTPP協定の交渉から知的財産分野を外すことを求める。


【「TPP協定交渉について」に掲載されている知的財産分野における個別の交渉項目について】

説明会の際に配布された内閣官房TPP政府対策本部作成のテキスト「TPP協定交渉について」で説明されている知的財産分野における交渉項目のうち、以下の四つの項目に対する当協会の意見は以下のとおりである。

■著作権保護期間

現在わが国においては著作権の保護期間は著作者の没後50年間(映画の著作物は公表後70年間)であるが、TPP協定交渉においてはこの保護期間を延長し、著作者の没後70年ないしは発行後95年間などに延長する要求が米国などから出されているようである。しかしわが国は著作権保護期間のこれ以上の延長はすべきでない。理由は以下のとおりである。

1. 著作権保護期間を延長することで生じるポジティブな経済効果はない

著作権保護期間を延長することによる経済効果についてこれまでさまざまな研究が行われてきたが、著作権保護期間を延長することで大きな経済効果が生ずるとした研究結果はない。また大多数の著作物は著作者没後50年を待たずに商業的な価値を失い、死蔵されてしまうという研究結果がある。著作権保護期間が延長された米国においても、延長の結果として著作物の創造や流通が促進されたという実証結果はない。

日本銀行のデータによれば、日本の2012年の国際収支のうち著作権等使用料は6014億円の赤字であり、この赤字額は年々増加傾向にある。特にこの赤字のうち、4分の3は北米に向けて支払っている著作権等使用料である。つまり日本はコンテンツの輸入国であり、そのコンテンツの多くを北米から輸入している。特に北米ではごく一部の古いコンテンツが現在も輸出されており、比較的新しいコンテンツを輸出しているわが国とは対照的である。わが国が輸出しているコンテンツの著作権保護期間が切れるまでには時間的に余裕があり、また先に述べたとおり、大多数の著作物は著作者没後50年を待たずに商業的な価値を失うことから、これらのコンテンツが将来的に現在の赤字額を解消するような利益を生むかは未知数である。このような現状を鑑みると、コンテンツ輸入国であるわが国にとっては、著作権保護期間が延長されたとしても、現在輸入している古いコンテンツの著作権使用料を支払うべき期間がさらに延びるだけであり、国際収支における著作権等使用料の赤字はさらに増大する。つまり拙速な著作権保護期間の延長は、経済的な損失を生むだけである。

TPP協定は国際的な経済連携戦略であるから、わが国が経済的な不利益を被る拙策な著作権保護期間の延長は誤った戦略であり、国益に資さない。

2. 著作物の利用を阻害し、文化の振興を妨げる

著作権保護期間を延長することによって、著作物の著作権者の所在がより不明になりやすくなる。このような著作物は孤児作品(Orphan Works)と呼ばれ、その孤児作品の保存と活用が世界的な問題となっている。これは過去の作品に限った問題ではない。現代の著作物においては非常の多くの人がその制作に関わっており、制作に関わった関係者にも著作隣接権が付与される。その著作物を保存・活用しようとした場合、著作隣接権者を含めたすべての著作者に許諾を取る必要があるが、数年前に制作された著作物であっても著作者が不明という理由で許諾を取ることが不可能なケースも発生しており、保護期間の延長がそれに拍車をかけることになる。

またインターネットが普及したことでインターネット上で著作物を公開する人々が急増しており、その中には著作者不明の著作物も多い。このような著作物は今後急増することが予想される。著作権保護期間を延長することは、このような孤児作品をさらに増やすことにつながり、著作物の死蔵を促す。

一方で著作権の保護期間が早く終われば、その著作物を用いて二次的著作物を制作したり、その作品を上演したりする際の許諾や著作権使用料が不要となるため、二次的著作物の制作や作品の上演が大きく加速される。結果として近代や現代の作品を演奏・上演する楽団や劇団などが増加し、著作物の漫画化やノベライズ、パロディといった新たな創作物の出現が活性化される。

さらに著作権が切れた著作物(パブリックドメイン)を利用することで、新たなビジネスが生まれている。例えば著作権が切れた書籍のデジタル化を進めている「青空文庫」のデータは数多くの電子書籍端末などに収録されており、日本における電子書籍の普及に役立っている。しかし著作権保護期間の延長によって、このような創造のサイクルが大きな打撃を受け、新たなビジネスチャンスを失うことになる。

3. 著作権保護期間の延長は国際的な潮流ではない

ベルヌ条約では著作権保護期間は著作者の没後50年間と定められている。著作権保護期間を没後50年間以上に定めている国がおよそ70カ国であるのに対し、没後50年間に定めているのはおよそ110カ国で、世界的な視点で見ると没後50年間に定めている国々のほうが多い。TPP参加国においても没後50年間を超える国々はメキシコ、米国、ペルー、シンガポール、オーストラリアの5カ国、没後50年の国々はカナダ、チリ、ベトナム、マレーシア、ブルネイ、ニュージーランド、そして日本の7カ国であり、没後50年の国々のほうが多い。著作権保護期間の差を非関税障壁と見るならば、数の多い没後50年に合わせるべきである。

また米国においても著作権局長が公聴会で「偉大な次世代の著作権法」(The Next Great Copyright Act)として著作権保護期間の短縮を発言するなど、著作権保護期間に関する議論が高まっている現状がある。つまり著作権保護期間の延長は決して国際的な潮流ではない。

■著作権侵害に対する職権による刑事手続

わが国の著作権法においては、著作権侵害における刑事手続は権利者からの申し立てによるもの(親告罪)であるが、TPP交渉においてはこれを職権によって刑事手続を行うことができる(非親告罪)ようにする要求が米国などから提出されているようである。しかしわが国は著作権侵害を非親告罪とすべきではない。

わが国には二次的著作物やパロディに関する法制度が存在せず、司法では二次的著作物やパロディは著作権侵害と判断される。しかし現実には二次的著作物やパロディによる作品が数多く存在しており、今やそれらは日本の文化の一翼を担っている。そしてこのわが国独自の個性豊かな文化は世界に向け発信され、世界の共感を得ている。これは知的財産戦略本部が策定した「知的財産戦略2013」の中にも盛り込まれている「クール・ジャパン」の源泉となっている。このような文化が熟成されたのは二次的著作物やパロディについて、その制作者と原著作者との間に信頼関係があり、著作者が黙認していたことに由来する。しかし著作権侵害が非親告罪となれば、このような信頼関係に関わらずあらゆる二次的著作物やパロディが刑事告訴の対象となり、パロディ法制などのないわが国においては「クール・ジャパン」の源泉となる文化が萎縮する結果となり、国益を害する。

また著作権侵害が非親告罪となることで相対的に捜査機関の権力が増大し、これまで見逃されていたような軽微な著作権侵害について著作権侵害を理由に捜査機関が逮捕することができるようになる。またインターネットでダウンロードされたファイルが違法なものかどうかは技術的・外形的に判断できないという根本的な問題もあり、これは別件逮捕などの違法な捜査を助長するおそれがある。

■民事救済における著作権侵害における法定損害賠償

現在わが国においては著作権侵害における損害賠償額は、実際の被害額に応じて算定されているが、TPP協定交渉においてはこれを法定損害賠償とする要求が米国などから出されているようである。しかしわが国は著作権侵害において法定損害賠償を導入すべきではない。

実損害額によらない法定損害賠償額の算定では賠償額が高額になる傾向にある。高額な賠償額の設定に著作権侵害の抑止的な効果を見込む声もあるが、これによって軽微な著作権侵害においても訴訟が乱発されるようになり、社会的な混乱を引き起こす原因となる。軽微な著作権侵害の乱発が混乱をもたらした実例がドイツである。ドイツでは民事裁判・附帯私訴での賠償金獲得を目的に、著作権侵害者を捜査機関に捜査させるための刑事告訴が急増した。ドイツでは起訴便宜主義ではなく起訴法定主義が採られていることもあって、軽微な事案を含めた著作権訴訟の乱発により捜査機関が混乱し、本来捜査すべき事件の捜査に影響をきたす事態をもたらした。その結果、裁判手続に先立ち当事者同士の示談による解決を図ること、通信データの開示は裁判所が決定し開示請求費用は権利者が負担することなど、著作権裁判の乱発を防ぐ目的の法改正を余儀なくされるに至った。

またインターネット上に無料で公開されている画像の利用のような軽微な著作権侵害であっても、それに対して高額な損害賠償金をちらつかせ、高額な和解金とともに和解を迫るコピーライト・トロールの存在が世界的に問題となっているが、法定損害賠償はこのコピーライト・トロールの温床を作ることにもつながる。特に対象の著作物がポルノ作品などであった場合は、その著作物の特殊性から実際に侵害行為がなかったとしてもユーザーが法外な和解に応じてしまうことが多く、日本の出会い系サイトにおける振り込め詐欺にも似た犯罪に利用されてしまう可能性にもつながる。

■インターネットサービスプロバイダの責任制限

TPP協定交渉においてはインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)による利用者の著作権侵害に対策する措置として、米国のデジタルミレニアム著作権法(DMCA)に則った「ノーティス・アンド・テイクダウン・システム」の導入、そして利用者が著作権侵害を3度繰り返した場合にその利用者がインターネットへ接続することを禁止する「スリーストライク・ルール」などの導入の要求が米国などから出されているようである。しかしわが国はISPの責任制限として「ノーティス・アンド・テイクダウン・システム」および「スリーストライク・ルール」などの反復侵害者のインターネット接続解除を導入すべきではない。

「ノーティス・アンド・テイクダウン・システム」について

「ノーティス・アンド・テイクダウン・システム」は、実際の侵害の有無を確認することなくISPがコンテンツを削除することを強制するという点で、表現の自由やプライバシーといったユーザーの権利を深刻に損なう可能性が高く、また最近はBOTプログラムによって自動化された著作権侵害通知が実際の侵害が確認されることなくISPに対して大量に送られている現状もあり、目的に比して手段としての適切性を著しく欠くものである。

これに対し、権利者から侵害の可能性について通知された場合、侵害者と目されたユーザーにISPが通知を転送すること、そしてユーザーごとに通知転送の事実と、場合によっては通信の秘密に抵触しない範囲で一定期間の利用者の利用状況を記録しておくことを義務づける「ノーティス・アンド・ノーティス・システム」では、悪質な侵害コンテンツの排除とユーザーの自由の両方を確保することができ、より適切と言える。すでにこのシステムが導入されたカナダでは、通知されたうち71%のユーザーが侵害コンテンツを自主的に削除するなど、大きな成果を挙げている。侵害者の大半が、そもそも自分が侵害していることに気づいていないか軽視している「カジュアルな」侵害者であることを考えれば、この数字は当然のものと言える。日本においても日本レコード協会によるメールでの警告が有効に機能したという事例がある。もちろん、悪意ある常習的な侵害者に対しては、権利者は情報開示請求の後に記録を根拠とした強力な対応が可能である。コストの面でも、侵害通知とその転送は大幅な自動化が可能であり、少なくとも「ノーティス・アンド・テイクダウン・システム」に要するコストを著しく上回るものにはなりえない。

このように「ノーティス・アンド・ノーティス・システム」は、権利者の権利、ユーザーの権利、そして仲介者たるISPの責任制限という点で、最もバランスがとれた優れた措置と考えられる。わが国はISPの責任制限としてこの「ノーティス・アンド・ノーティス・システム」の導入を主張すべきである。

「スリーストライク・ルール」などの反復侵害者のインターネット接続解除について

インターネットはすでに世界中で人々の生活を支えるインフラとなり、民間に限らず公的な情報の発信や手続きにも利用されている。また現代においてはインターネットに接続されているのはコンピュータに限らず、携帯電話や家電などの生活必需品もインターネットに接続され始めている。また新聞やテレビ、ラジオなどの情報インフラもその媒体にIP化が進んでいる。インターネットへ接続することは表現の自由や知る権利といった基本的人権を行使する上での重要な手段となった。このような現代においてインターネットへの接続を規制することは基本的人権が制限される公民権停止に等しい行為であり、著作権侵害は基本的人権が制限される必要がある重大な犯罪にはあてはまらない。


【「TPP協定交渉について」に掲載のない知的財産分野における個別の交渉項目について】

以下の項目は説明会の際に配布された内閣官房TPP政府対策本部作成のテキスト「TPP協定交渉について」には交渉項目として挙がっていない項目ではあるが、1994年から2008年までの間にわが国と米国の間で交換されていた日米規制改革および競争政策イニシアティブに基づく要望書(いわゆる年次改革要望書)や2011年にわが国と米国との間で開催された日米経済調和対話の中で米国がわが国に要求した事項、および米韓FTAに代表される米国が結んだFTAの中で米国が知的財産分野において相手国に要求した事項である。米国が国家間で通商交渉を行う際に提示する知的財産分野の要求事項はフォーマット化されており、TPP交渉においても同様であることが予想される。

■技術的保護手段

わが国ではデジタルコンテンツの技術的保護手段について、コピーコントロールの回避行為は1999年の著作権法の改正で規制された。またアクセスコントロールの回避行為についても2012年の著作権法の改正で規制された。またコピーコントロールおよびアクセスコントロールの回避のための技術の提供行為も不正競争防止法で規制されている。特にアクセスコントロール回避規制については、ACTA(偽造品の取引の防止に関する協定・模造品海賊版拡散防止条約)批准に向けた法制度の整備として進められた。

しかし無条件のデジタルロック回避規制は、消費者が購入したコンテンツを永続的に保つことを不可能とするなど、消費者の正当なコンテンツの利活用を不当に妨げている。またオープンソースソフトウェアを用いてデジタルロックのかかったコンテンツを利用することは不可能であり、これはICT技術の発展および教育の機会を不当に妨げる原因となっている。さらに視覚障害者が電子書籍を読むためには電子書籍のデータを点字化する必要があるが、そのようなデータの加工はデジタルロックをかけたままの状態では不可能であり、障害者の情報アクセスを妨げる原因となっている。

これまで挙げたようなデジタルロックの回避規制が持つ問題を解決する法制度は未だ未整備であり、今後のわが国の課題であるといえる。また多くの問題点を抱えるデジタルロックの回避規制は、コンテンツ立国、技術立国、教育立国を是とするわが国の政策として誤っており、デジタルロックの回避規制を貿易相手国に要求することは、わが国の国際通商政策として重大な問題がある。

■電磁的な一時的複製の規制

著作物を一時的に電磁的なかたちで記憶装置に複製する行為についても複製権の対象とし、許諾なく電磁的な一時的複製を行った場合も著作権侵害とするような枠組みの策定が議論されている。しかしわが国は電磁的な一時的複製を著作権侵害とする要求を受けいれるべきではない。また国際的な経済連携協定に電磁的な一時的複製を規制する条項が入ること自体に強硬に反対すべきである。

現代のコンピュータはプログラムとそのプログラムが処理するファイルの一時的な複製をメモリーに自動的に作り続けることで動作する。またインターネットの利用においては、ネットワークから受け取ったデータを先読みしてメモリーにバッファしておくことで大容量のストリーミングコンテンツを快適に利用することができる。また一度見たウェブサイトのデータをハードディスクに一時的に保存しておくことで、高速なウェブサイトのブラウズが可能となり、またトラフィックの軽減につながるため、ネットワーク資源を有効に活用することができる。このように電磁的な一時的複製はコンピューティングを支える基幹の技術であり、電磁的な一時的複製を規制することはIT技術の実際と大きくかけ離れており、全く現実的ではない。

■著作権保護の例外

日米経済調和対話の米国側関心事項として「すべての著作物を対象に、日本の著作権法の私的使用に関する例外規定が違法な情報源からのダウンロードには適用されないことを明確にする」ことが要求されている。現在の日本の著作権法では著作権侵害コンテンツのダウンロードのうち、刑事罰の対象になるのはデジタル方式の録音と録画に限定されているが、これはこの刑事罰の対象をすべての著作物に広げることを求められている。しかしわが国は違法ダウンロードのコンテンツの範囲をすべての著作物を対象とすべきではない。

インターネットでダウンロード可能な情報が違法なものかどうかは、技術的・外形的に判断することが出来ない。また、今日インターネットに接続されている機器は、パーソナルコンピュータに限らず、携帯電話やスマートフォン、家電なども多い。その一つ一つがダウンロードしているデータの正当性は、ユーザーが確かめることも機器が確かめることも、物量的・技術的に不可能である。特にテキストファイルや画像ファイルはインターネットで最も多く通信されるファイルであり、ブログをテキストエディタにコピーして印刷したり、気に入った画像をダウンロードしてコンピュータの壁紙にすることすらも刑事罰の対象となりえる状態は、「絶対に執行の出来ない法」を作ることにほかならず、法の下の平等の精神に反する。

また、ウェブ上のコンテンツは、ディスプレイでの表示は明示的に許諾されていると考えられるが、ページの印刷やPDF化、クリップ、プログラムでの取得などといった、作者側が想定していないものの、現在のインターネット上のコンテンツに対して当たり前に行われている行為は、フェアユース規定などがない限り、形式的に違法となり刑事罰の対象となると予想される。

このようにダウンロードによる著作権侵害の対象となるコンテンツの範囲をすべての著作物に広げることは現在のインターネットの利用の実態と大きくかけ離れており、全く現実的ではない。いたずらに著作権侵害の対象となるコンテンツの範囲を拡張するのではなく、違法アップローダーや違法アップロードされたコンテンツへの対処でカバーすべきである。これは現状の法制度で十分可能な対策だ。

■並行輸入の禁止

国内と国外で同一の製品や情報、コンテンツが販売されている場合、その製品や情報、コンテンツについて国外から並行輸入することについて禁止する枠組みの策定が議論されている。しかしわが国は真正品の並行輸入を禁止する要求を受けいれるべきではない。特に音楽コンテンツについては2005年に施行された改正著作権法に音楽レコードの還流防止措置を導入した際に、国内で大きな議論を巻き起こしたことを忘れてはならない。製品や情報、コンテンツの入手方法については、それらが真正品である場合においては消費者には選択の自由が担保されるべきである。

著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2013-07-17 13:15:14

thinkTPPIPシンポジウム「日本はTPPをどう交渉すべきか」を共催します。

MIAUは6月29日に行なわれる、thinkTPPIPのシンポジウムを共催します。

※本イベントに関する情報の変更はTwitterで告知しますので、@miautanのフォローをお願いいたします。

タイトル

「日本はTPPをどう交渉すべきか 〜「死後70年」「非親告罪化」は文化を豊かに、経済を強靭にするのか?」

日時

2013年6月29日(土)
19時~21時 (開場:18時30分~)

会場

講談社 セミナールーム
http://www.kodansha.co.jp/about/access.html

司会

津田大介(MIAU代表理事、ジャーナリスト)

登壇者(順不同、敬称略)

赤松健(漫画家、Jコミ代表取締役)
太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング主席研究員/芸術・文化政策センター長)
富田倫生(青空文庫呼びかけ人)
野口祐子(弁護士、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン常務理事)
八田真行(駿河台大学経済経営学部専任講師、MIAU幹事会員)
福井健策(弁護士、日本大学芸術学部客員教授)

申込

入場無料。事前予約制。
http://thinktppip.jp/?p=128

インターネット生中継URL

ニコニコ生放送での中継を予定しております。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv143065864

主催

TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム
http://thinktppip.jp/
講談社 現代ビジネス
http://gendai.ismedia.jp/

運営

特定非営利活動法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
http://creativecommons.jp/
thinkC(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)
http://thinkcopyright.org/
MIAU(一般社団法人インターネットユーザー協会)
http://miau.jp/

著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2013-06-28 08:26:53

「第2次児童ポルノ排除総合対策」(素案)に関する意見募集に、意見書を提出しました。

MIAUは、「第2次児童ポルノ排除総合対策」(素案)に関する意見募集に、下記の意見書を提出いたしました。

内容は以下の通りです。

2013年3月22日

「第2次児童ポルノ排除総合対策」(素案)に対する意見

一般社団法人 インターネットユーザー協会(MIAU)

【要旨】

ウェブサイト上で児童ポルノが提供される場合は、まず提供者の摘発と被害児童の直接の救済を優先し、次にウェブサイト等直接の配布元の削除を行わねばならない。インターネット上の通信を強制的に遮断するブロッキングが児童を保護するための手段としては間接的なものであることを踏まえ、全国民のコンセンサスが取れるよう万全の体制で取り組むことを望む。

【各論】

3 インターネット上の児童ポルノ画像等の流通・閲覧防止対策の推進における「④ ブロッキングの実効性向上に向けた諸対策の推進」(p.4-5)について

「サーバーの国内外を問わず」とあるが、わが国内のサーバについて削除が可能でない理由が不明である。もし存在するのならばどのようなケースが何件あるのかといった統計情報を国民に開示するべきである。児童の人権の迅速な保護を考えるのならば、アドレスリストの作成とISP各社の作業が必要なブロッキングではなく、司法の命により直ちに削除することが法治国家の姿である。また、海外のサーバについてのブロッキングには妥当性があるが、全世界的に児童ポルノ対策を行なっているにも関わらず、削除に応じない国があることはにわかには信じがたい。そのようなケースがどれくらいあるのかについても、具体的な数値を公開するべきであろう。

3 インターネット上の児童ポルノ画像等の流通・閲覧防止対策の推進 ④ ブロッキングの実効性向上に向けた諸対策の推進における「ⅰ ブロッキングの実効性向上に向けた環境整備」(p.5)および、「ⅲ 一般ユーザーに対するブロッキングの趣旨、重要性等についての広報・啓発」(p.5)について

「連携し、必要な環境整備に向けた取組を行う」とあるが、現在のブロッキングはあくまでも民間事業者の自主的な取り組みではなかったか。通信の秘密を侵害するブロッキングを、行政機関が支援するという構図を明快に打ち出すことは、憲法及び電気通信事業法に抵触する可能性があるのではないか。官庁指導の下に行われる規制は「自主的」ではない。官製の検閲を「自主的」と偽装しているのではないかといった不安をしっかり取り除くことこそが、一般ユーザへの広報・啓発活動に求められる根本であろう。

「5 児童ポルノ事犯の取締りの強化」(p.8)について

最も取り締まるべき児童ポルノ事犯は、児童を性的に搾取することであり、それは実際に児童を性的に搾取し暴力を振るっている人間の摘発を最優先することによって行われる以外あり得ない。にも拘らず、ここで取り上げられている児童ポルノ事犯は、インターネット上での公衆送信部分にのみ注力しており、優先順位が転倒しているのではないか。インターネット上での公衆送信は、取り返しの付かない児童への直接的な加害行為が発生した上での二次的な問題である。まず被害児童を直接の暴力から救うという、児童ポルノ法の根本の趣旨を失念しているとしか思えない。行政機関、特に警察機関のこうした現状認識は極めて遺憾である。カウントしやすい「ファイル送信者の数」を唱えて二次的な部分の規制を訴える前に、被害児童数やその程度、主な加害者の属性といった直接的な加害行為についての調査を示し、どうすれば防止できるのかを真摯に検討し、児童を直接の暴力から救うための取締り強化の施策を至急実施するべきである。

以上
著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2013-05-10 23:11:26

知的財産戦略本部「知的財産推進計画2013」及び「知的財産政策ビジョン」策定に当たっての意見募集に、意見書を提出しました。

MIAUは、政府の知的財産戦略本部「知的財産推進計画2013」及び「知的財産政策ビジョン」の策定に向けた意見募集に、下記の意見書を提出いたしました。

内容は以下の通りです。

2013年3月22日

「知的財産推進計画2013」「知的財産政策ビジョン」に対する意見

一般社団法人 インターネットユーザー協会(MIAU)

【要旨】

直接侵害が過度に拡張された著作権法の現状は打開すべき。クリエーターへの対価還元に私的録音録画補償金制度を使うことは誤り。電子書籍の促進のためと称して出版社へ著作隣接権を付与することには反対。ビッグデータの取り扱いの際には個人情報保護に関する取り組みも同時に行うべき。ACTAの推進は時代錯誤である。先の著作権法改正は再検討すべき。知財戦略の議論にはコンテンツの利活用に明るい利用者の代表を加えるべき。

【全文】

1.デジタル・ネットワーク社会に対応した環境整備

(1)基本的な視点

当協会が「知的財産推進計画2011」の策定に向けた意見募集に際して提出した下記の意見を2013年度においても引き続き求める。

著作権について

わが国では、著作権の許諾権としての性格が強く意識されすぎている。著作権者に強力な許諾権があることは、企業がコンテンツを活かした新規事業に乗り出す上で不透明な「著作権リスク」をもたらし、企業活動を萎縮させる一方、ユーザーのコンテンツ利活用における利便性も損ねている。かつ、学界では、強力な許諾権があるからといって必ずしも著作権者に代価がもたらされるわけではないとする研究が有力である。このように、現状の許諾権としての著作権は、ユーザーの利便性と産業の発展を無意味に阻害していると言わざるを得ない。そこで、より高度なコンテンツ活用を目指すべく、著作権を報酬請求権として扱うようにシフトしていくべきであろう。

近年はICT技術やインターネットの普及に伴い、ユーザー=クリエイターという関係が強く見られるようになった。ユーザーのコンテンツ利活用における利便性を高めることは、新たに多様なコンテンツを生み出すこととなり、結果的にコンテンツホルダーにとっても利益になる。ひいては経済活動の活性化をもたらし、日本経済にも貢献することになる。 なお、ハーバード大学では著作権の報酬請求権化についての研究が進んでおり、参考になる。日本でも、例えば著作権法上のレベルでは許諾権のままでも、産業界の自主的な取り組みとして、合理的な範囲で報酬請求権として運用することが可能である。産業界にイノベーションをもたらし、経済を拡大するために、政府は報酬請求権としての可能性の啓発に取り組むべきである。

「プロライツ」から「プロイノベーション」へ

今後の経済政策としてふさわしいのは、権利を囲い込み、墨守するだけの「プロライツ」ではない。権利を活かしてリターンを最大化する「プロイノベーション」の形を目指すべきである。安直なプロライツ(プロパテント・プロコピーライト)は結果としてイノベーションや競争を阻害し、ひいてはユーザーの利便性が向上する機会を損なう。ゆえに、コンテンツ産業戦略全般において、プロイノベーションという方針を明記し、それに従った具体策を策定すべきである。これからの時代のコンテンツの利用や創作は、それを鑑賞するための技術イノベーションと不可分である。ユーザーの利便性を高めてコンテンツを活用していくためには、技術のイノベーションを阻害しないことに最大限留意すべきである。

(2)施策の方向性

①「コンテンツ」産業を巡る生態系変化への対応

「関連制度の見直しの検討」について

クラウド・コンピューティングを用いた各種サービスが世界的に飛躍的に広がっている中、日本では「カラオケ法理」等によって直接侵害の範囲が過度に拡張され、先進的なサービスが生まれにくい状況にある。制度の見直しにあたっては直接侵害の範囲を縮小・整理し、公正な利用をセーフハーバーとして著作権侵害としないような制度の設計が必要である。その際に「間接侵害」を創設するということであれば、間接侵害の範囲を過度に広げないようにし、間接侵害の要件を明確かつ具体的に規定することが求められる。

③コンテンツ産業の市場拡大に向けた環境整備

「クリエーターへの適切な対価還元に向けた制度構築」について

本項においてはその制度構築について、主に私的録音録画補償金制度についての記述で占められている。私的録音録画補償金制度は、あくまでも複製による損失の補償を目的とした制度であり、そもそもクリエイターに対する環境の整備という役割は小さい。強力なDRMやダビング10によってデータの複製が制限されている以上、複製による損失はなく、デジタルチューナーのみを持つレコーダーに対する私的録画補償金については、その根拠がないことが司法によって示された。よって現状のコピーコントロール・アクセスコントロールが続けられる以上、クリエイターに対する環境整備と称して私的録音録画補償金の対象機器を広げることで、制度の拡張を進めることは誤りである。

私的録音録画補償金をクリエイターに向けた環境整備の一環として位置づけるのであれば、現状のコピーコントロール・アクセスコントロールの撤廃や改善、フェアユースの導入など、ユーザーがコンテンツを利用しやすい制度構築も同時に行うべきである。また文化予算の増額や、コンテンツの鑑賞に国が一定額の補助を出す「芸術保険制度」の導入、コンテンツに関わる人や団体に寄付をすることで控除を受けることができるような寄付税制の推進など、ユーザーとクリエイターの両方が利益を得られるような制度の構築も考えるべきである。

「電子書籍の普及促進」について

現在「印刷文化・電子文化の基盤整備に関する勉強会」において、電子書籍の利用や流通の促進を目的に、出版社に著作隣接権を新たに付与する検討が行われている。しかし当協会は出版社への著作隣接権付与には反対である。

出版社への著作隣接権の付与の検討は、主に海賊版対策を目的に検討されているが、これが効果的な海賊版対策となるとは考えられない。また新たな権利を策定することで、電子書籍化にあたって新たな権利処理が必要となり、むしろ電子書籍の利用や流通の阻害要因ともなり得る。また出版社が著作隣接権を持つことによって、著作者自身の意思で自らの著作物を広げていくことが不可能となり、著作物が塩漬けにされてしまうなど、コンテンツの円滑な流通を阻害し得る。

またこのような新たな権利付与についての議論が、出版社や著作権者の団体でほぼ構成され、電子書籍を利用するユーザーの声が反映されない私的な勉強会で行われていることも問題である。新たな権利付与という重大な問題については文化審議会などの開かれた場で議論されるべきである。

「ビッグデータビジネスの振興」について

論点整理によって示された今後の検討の方向性には賛同する。ただし「動画や音声といったマルチメディアデータ、購入履歴といったウェブサイトデータ等のビッグデータを知財と捉え」「個人を特定されない情報の利用を促進するための環境整備や契約促進を図るなど、ビッグデータの利活用について検討すべきではないか」とあるが、個人情報に関わるビッグデータの活用はプライバシー保護の問題と背中合わせである。購入履歴や閲覧・貸出履歴などの行動履歴は厳重に扱われるべきであり、オプトインによる利用に限定するなど、個人情報保護に関する法制度やガイドラインを消費者保護の視点から再度検討すべきである。特に現状の個人情報保護法における「共同利用」がポイントカードビジネスなどにおいて濫用されている現状を認識し、知財戦略として個人情報の保護を掲げることが必須である。ビッグデータを知財と捉える方針を出すなら、グローバル化に備えてEUのデータ保護指令に準じた個人情報の定義を明確に策定し、情報コミッショナー制度や個人情報の利用全般に関わる第三者機関の設立を知財計画として打ち出すべきである。

また政府や自治体の持っている各種データもビッグデータとして捉え、行政の持つビッグデータの利活用についても知財戦略に盛り込み、知財戦略としてもオープンガバメントを推進していくべきである。特にオープンガバメントの推進に不可欠なオープンデータを進めていくためには、行政の持つビッグデータを国民が利用しやすいライセンスと形式で公開することが重要である。経済産業省や文化庁が進めているような、行政のデータをパブリックドメインないしクリエイティブ・コモンズ・ライセンスを用いて公開する取り組みを、国全体として進めていくべきである。

2.クールジャパンの戦略的展開

(2)施策の方向性

「ACTAの推進」について

知財戦略としての「模倣品・海賊版の拡散防止」という方向性には賛同する。しかしACTAはその目的から大きく逸脱したものであり、国内外から批難を浴びた。特に「HELLO DEMOCRACY GOODBYE ACTA」のスローガンのもとに、ACTAが欧州議会において大差で否決されたことを政府は厳しく認識すべきである。ユーザーの知へのアクセスを阻害し、また不透明なプロセスで批准が進められたACTAの発効の推進は、日本から見ても、そして交渉参加国から見ても知的財産戦略としては誤りで、知財計画に掲載すべきものではない。

その他論点整理に掲載されていないものについて

改正著作権法関連

違法ダウンロード刑事罰化について

2012年10月の著作権法の改正によって、インターネット上に違法にアップロードされた音楽や映像を、そのファイルが違法であると知りながらダウンロードする行為について刑事罰が科せられる(いわゆる違法ダウンロード刑事罰化)こととなった。本改正の付則として定められた事業者による教育・啓発活動の義務規定や違法ダウンロード防止への努力規定による取り組みが進められているとはいうものの、これは「インターネットでダウンロードされたファイルが違法なものかどうかは技術的・外形的に判断できない」という根本的な問題をクリアできるものではない。

また本法改正は文化審議会での議論を経たものではなく、音楽事業者や映像事業者を中心としたロビイングによって進められた。国会による議論もほぼなく、一方的に議員立法によって進められたこの改正のプロセスは大きな問題を抱えている。このように政府による知財計画や文化審議会での議論を無視し、業界団体のロビイングに唯々諾々と賛同し進めてしまったことは今後の知財戦略を考える上で大きな負の遺産を残した。

違法ダウンロード刑事罰化が本質的に抱える問題、そして政府や審議会の決定を無視したプロセスで利害関係者の一方的な要望が通ってしまった問題から、違法ダウンロードの刑事罰化については白紙撤回し、知財戦略本部や文化審議会における議論を行うべきである。

アクセスコントロール技術回避規制について

2012年10月の著作権法の改正によって、DVDなどにかかっているアクセスコントロール技術を回避することが違法となった。無条件のアクセスコントロール回避規制は、国民の正当なコンテンツ利活用およびわが国のICT技術の発展を不当に妨げ、ひいては日本の家電製品の競争力をも損なうことは明白であり、それに対する手当は一切なされていない。ユーザーが購入したコンテンツを長く、そしてオープンソースソフトウェアによっても利用できるように規制のあり方を再度検討すべきである。特にコンテンツの視聴のためであってもオープンソースソフトウェアの利用を制限する現状の制度は、コンテンツ利用促進の観点からも負の影響が大きく、早急に手当が必要である。またコンテンツの批評や引用など、著作権法で認められた用途においても著作物を利用することができない状況を解決する必要がある。

権利制限の一般規定について

知的財産計画2009においては、権利制限の一般規定(日本版フェアユース規定)を導入するとの方針が決定された。その議論の結果、2013年1月の著作権法の改正によって新たな権利制限規定が導入されたが、これは文化審議会著作権分科会法制問題小委員会の報告書にまとめられた、いわゆる「3類型」をも網羅できないようなものとなってしまった。これは権利制限の一般規定と呼べるようなものではなく、いくつかの個別規定を増やしただけのものにすぎない。よって知的財産計画2013において、再度権利制限の一般規定の導入の方針を示し、ユーザーのコンテンツの利用の利便性の向上及び国内産業の活性化を目指すべきである。

リーチサイト規制について

文化審議会著作権分科会法制問題小委員会で議論されているリーチサイト規制については全面的に反対である。リーチサイトと言っても、その有り様は多種多様であり、リーチサイトへのリンク行為はどうなるのか、リーチサイトのURLがSNSを通じて転送され続けた場合はどうなるのか、また適法な内容を示すサイトを掲載したはずが、後日同じURLのままで違法なファイルの掲載などがされた場合はどうなるのか、といった予見できない状況が数多く発生する。

情報と情報を関連付けるハイパーリンクは情報通信の基幹技術であり、インターネットの利便性はハイパーリンクによってもたらされている。またハイパーリンクはいまやウェブサイトにとどまるものではなく、現在普及過程にある電子書籍にもハイパーリンクは用いられている。リンク行為を規制することは、今後の情報通信技術の発展全体に影響を及ぼすだけでなく、社会に大きな混乱をもたらす。いたずらにリンク行為への規制を拡張するのではなく、違法アップローダーや違法アップロードされたコンテンツへの対処でカバーすべきである。

テレビ放送について

テレビのインターネットサイマル放送について

東日本大震災の際に、各テレビ局がニコニコ生放送やUstreamなどの既存のプラットフォームを用いてテレビ放送をインターネットでもサイマル放送した。この取り組みによって在外邦人や海外メディア、そして被災地にもいち早く情報を届けることができた。しかしこのサイマル放送はテレビ局の自発的な取り組みではなく、ユーザーが緊急的に独自に行なった行動をテレビ各局が追認して進められたものである。このような事例を活かすためにも、テレビ局が自発的にインターネットでサイマル放送を行えるような法整備が求められる。特に災害時などの緊急事態には、インターネットサイマル放送を義務化するなど、知財戦略としても災害対策を進めるべきである。

政見放送や国会審議などの公的なコンテンツについて

インターネットを利用した選挙活動が解禁される見通しがたった今、有権者がインターネットを用いて選挙に関する情報を集められるように、政見放送や国会審議などをインターネットで見られるような取り組みを進めるべきである。また政見放送や国会審議などの公的なコンテンツ及び災害に関する報道などの公共性・緊急性の高い番組については、通常放送に掛けられているCASを外して放送することを義務化し、国民が利用しやすい環境の整備を進めるべきである。

TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)について

本意見募集に対して「TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム」(thinkTPPIP)が提出した意見に当協会は全面的に賛成する。知財戦略が国際条約の中で議論をされるようになった現代においては、日本政府として確固たる戦略を持ち、知財を他の分野のバーターとすることのないように交渉を進めるべきである。

政策立案プロセスへのユーザー代表の参加

知財戦略としての政策目的を促進するためには、公的な議論にユーザー代表が参加する必要がある。業界内やコンテンツホルダーとの間の短期的な利害対立に対する政府の調整能力は、既に限界にきている。

一方、ICT産業やコンテンツ産業の一部においては、ユーザーの利便性への要求が産業を成長させてきた。特に近年では、ユーザー生成メディアが莫大な利益を生み、あらゆるコンシューマビジネスがこれを取り入れつつあることは周知のとおりである。このようにユーザーの利便性を高めることが産業界のイノベーションを産み、コンテンツの利用の拡大をもたらすことに鑑みれば、技術やコンテンツの利用態様に明るいユーザーの代表が知財政策で強く発言していくべきである。

以上
著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2013-05-10 20:08:43

think TPPIPキックオフ・公開シンポジウム「TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!」を開催します

MIAUは12月12日に東京大学にて行なわれる、think TPPIPのキックオフ・公開シンポジウムを共催します。

※本イベントに関する情報の変更はTwitterで告知しますので、@miautanのフォローをお願いいたします。

タイトル

緊急シンポ「TPPの交渉透明化と、日本の知財・情報政策へのインパクトを問う!」

日時

2012年12月12日(水)
18時~20時30分 (開場:17時30分~)
※時間は前後する可能性があります。変更があれば追ってお知らせします。

会場

東京大学本郷キャンパス 情報学環・福武ホール
(B2F 福武ラーニングシアター)
http://fukutake.iii.u-tokyo.ac.jp/access.html

登壇者(順不同、敬称略)

赤松健(漫画家、Jコミ代表取締役)
吉見俊哉(東京大学副学長、情報学環教授)
野口祐子(弁護士、クリエイティブ・コモンズ・ジャパン常務理事)
八田真行(駿河台大学経済学部講師、MIAU幹事会員)
福井健策(弁護士、日本大学芸術学部客員教授、thinkC世話人)
ほか

申込

入場無料。事前予約制。
http://thinktppip.jp/?p=12

インターネット生中継URL

ニコニコ生放送での中継を予定しております。
http://live.nicovideo.jp/watch/lv117939659

主催

TPPの知的財産権と協議の透明化を考えるフォーラム
http://thinktppip.jp/

運営

特定非営利活動法人クリエイティブ・コモンズ・ジャパン
http://creativecommons.jp/
thinkC(著作権保護期間の延長問題を考えるフォーラム)
http://thinkcopyright.org/
MIAU(一般社団法人インターネットユーザー協会)
http://miau.jp/

著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2012-12-11 18:33:48

「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」実施結果のお知らせ

一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)は12月16日に行われる東京都知事選挙に向けて、出馬する候補者に情報通信政策やネット・アニメ・漫画規制に対するスタンスを問う「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」を実施いたしました。

参考エントリ:「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」実施のお知らせ http://miau.jp/1353983976.phtml

以下の候補者の方から回答を得ることが出来ましたので、回答内容を掲載します。なお選択理由は明らかな誤字以外は原文のまま掲載しています。他の候補者も回答が届き次第、本エントリに追加掲載します。

回答者

※敬称略。回答受領順。日付はMIAU事務局へ回答が届いた日あるいはインタビュー日。

回答

【松沢成文】2012.11.24


インターネット利用に関する施策について


(1) インターネットには、多くの有益な側面と共に有害な側面もあると考えられます。都民のインターネットの利用に対してはどういった政策を重視する必要があると思いますか? 最も近いものをお選びください。

B.事業者による安全・安心のための自主的取り組みを促進させる。

選択理由:利用者側の情報リテラシー教育だけでは対処できないため


(2) 青少年が利用するインターネット端末に対する施策について

現在携帯電話だけでなく、携帯ゲーム機やテレビ、音楽プレーヤーなど、様々な機器でインターネットのアクセスが可能になっています。これらの機器を青少年が利用するにあたり、どのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

C.未成年者への販売に対して機器販売者に何らかの規制を加えるべきである。

選択理由:青少年の健全育成のために必要だと考えるため


(3) SNSサイト等を巡るトラブルについて

携帯電話やインターネットが普及したことで、SNSなどのコミュニケーションサービスが新しいライフスタイルや価値を生み出している一方、青少年を中心にトラブルに巻き込まれる事例も増えています。東京都としてどのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

B.幾つかのウェブサイトの利用には、新たな制限が必要である。

選択理由:青少年の健全育成のために必要だと考えるため


ゲーム・漫画・アニメ等の規制について


(1) ゲームの規制について

ゲームには、教育効果が期待される場面もある一方で、青少年に有害な影響を与えており、規制を強化すべきであるという意見があります。東京都としてどのように取り組むことが望ましいと思いますか。最も近いものをお選びください。

A. 現状は適切な区分が行われているとは言えず、規制強化する必要がある。

選択理由:青少年の健全育成のために必要だと考えるため


(2) 青少年育成条例での漫画・アニメへの規制について

平成23年に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正・施行され、漫画やアニメに対する表現規制が強化されました。この改正の内容や、議論のプロセスは妥当であったと考えますか。また、今後改正するとすれば、表現の自由と青少年保護のバランスは、どのような方向性であるべきと考えますか。

妥当であった

理由:青少年の保護・健全育成のために必要な改正だと考えるため

今後:現在の方向性で進めるべき


(3) コンテンツに対する規制の主体について

ゲームや漫画、アニメ等に対する内容・表現の規制は、青少年へ悪影響があるから、一定の規制が必要だという意見がある一方、販売時のゾーニングや業界団体のレーティングが機能しており、国や自治体が立ち入るべきでないという意見があります。この点についてはどうお考えでしょうか? 最も近いものをお選びください。

A.国レベル、法律レベルで議論し、強制力のあるしっかりした規制を導入すべきである。

選択理由:青少年の健全育成のために必要だと考えるため


都政におけるICT利活用について


(1) 都民の声を政策に反映させるために、パブリックコメントや都政モニター、ホームページからの「都民の声」募集などといった取り組みが行われていますが、もし不足があるとしたら、どういった新しい施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

C.インターネットを使った政策募集、議論の場の提供といった、新たな制度を導入すべきである。

選択理由:より多くの都民の声を政策に反映させるため


(2) 国会のネット中継や放送のアーカイブ等、従来メディアだけでなくICTを利用した行政の情報発信が盛んに行われるようになってきています。これらの取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください

A.ニコニコ動画やUstreamなど、民間のサービスを活用した方策を取り入れたい。

選択理由:より多くの都民に行政の情報を発信していくべきだから


(3) 平成23年の東日本大震災では、メディアだけでなく、政府や地方自治体がTwitterアカウントを作成し、積極的に緊急情報を発信しました。今後想定される自然災害等の事態に際し、どのような取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。

A.Twitterやfacebookなど、民間のソーシャルメディアを活用した方策を取り入れたい。

選択理由:有用な民間のソーシャルメディアは活用していくべきだから


(4) 近年国内外の都市で、行政の有する様々な情報をデジタル化し積極的に公開したうえで、防災や交通など都市が抱える難問に対応する公共情報サービス等を開発するコンテストを開き、民間のアイディアを募って新たな解決手法を探る例があります。このような施策を東京都でもより一層取り入れるべきだと思いますか?

A.積極的に行政が持つ情報を公開し、民間とのコラボレーションを推進すべきである。

選択理由:民力を都政に活かしていくべきだから


ICT政策全般について


上記以外で、東京都として取り組むべきと考えるICTを活用した新しい施策をお考えでしたら、下記にご記載ください。またインターネットユーザーへのメッセージなどございましたら合わせてご記載ください。(自由回答)

ICTを活用した新しい施策については、都知事就任後、具体的に検討していきます。

【椙森徳馬】2012.11.25


インターネット利用に関する施策について


(1) インターネットには、多くの有益な側面と共に有害な側面もあると考えられます。都民のインターネットの利用に対してはどういった政策を重視する必要があると思いますか? 最も近いものをお選びください。

C.行政主導の安全・安心対策を促進する。

選択理由:情報リテラシー教育や利用者の安全を守る相談窓口や、法律も必要であれば検討する。


(2) 青少年が利用するインターネット端末に対する施策について

現在携帯電話だけでなく、携帯ゲーム機やテレビ、音楽プレーヤーなど、様々な機器でインターネットのアクセスが可能になっています。これらの機器を青少年が利用するにあたり、どのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

A.機器メーカーに対してフィルタリング搭載義務などの規制を加えるべきである。

選択理由:販売規制で企業活動を制限しかねないので、そのかわりフィルタリング搭載義務を徹底させる。


(3) SNSサイト等を巡るトラブルについて

携帯電話やインターネットが普及したことで、SNSなどのコミュニケーションサービスが新しいライフスタイルや価値を生み出している一方、青少年を中心にトラブルに巻き込まれる事例も増えています。東京都としてどのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

D.学校による、新たな啓発活動が必要である。

選択理由:ネット接続規制までは徹底できないが、学校でのネット上でのマナーや危険性の啓発を行なう。


ゲーム・漫画・アニメ等の規制について


(1) ゲームの規制について

ゲームには、教育効果が期待される場面もある一方で、青少年に有害な影響を与えており、規制を強化すべきであるという意見があります。東京都としてどのように取り組むことが望ましいと思いますか。最も近いものをお選びください。

B.ゲームの影響を科学的に判断するために、さらなる調査が必要である。

選択理由:明らかに青少年に悪影響を及ぼすものは規制すべき


(2) 青少年育成条例での漫画・アニメへの規制について

平成23年に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正・施行され、漫画やアニメに対する表現規制が強化されました。この改正の内容や、議論のプロセスは妥当であったと考えますか。また、今後改正するとすれば、表現の自由と青少年保護のバランスは、どのような方向性であるべきと考えますか。

妥当であった

理由:悪影響を与える性的な表現をふくむものは規制すべきと考える。

今後:暴力的表現についての規制は、どこまでの表現を規制すべきか検討すべき。


(3) コンテンツに対する規制の主体について

ゲームや漫画、アニメ等に対する内容・表現の規制は、青少年へ悪影響があるから、一定の規制が必要だという意見がある一方、販売時のゾーニングや業界団体のレーティングが機能しており、国や自治体が立ち入るべきでないという意見があります。この点についてはどうお考えでしょうか? 最も近いものをお選びください。

C.個々の企業や業界団体と連携し、民間の自主的な取り組みを支援するに留めるべきである。

選択理由:規制しすぎて、その企業の活動を阻害してもよくないが、自主的な取り組みを促しながら、行き過ぎの業者に対しては何らかの指導や法律による取り締まりも考える。


都政におけるICT利活用について


(1) 都民の声を政策に反映させるために、パブリックコメントや都政モニター、ホームページからの「都民の声」募集などといった取り組みが行われていますが、もし不足があるとしたら、どういった新しい施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

B.審議会の委員構成を公募とする等、都民の声をこまめに政策決定過程に反映させるべきである。

選択理由:良識のある学者や知識人の意見を反響させるべき。


(2) 国会のネット中継や放送のアーカイブ等、従来メディアだけでなくICTを利用した行政の情報発信が盛んに行われるようになってきています。これらの取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください

B.衆議院TVのような都独自のサイトを作って、生中継やアーカイブ公開を実施したい。

選択理由:いつでも見ることができる公共団体としてサイトをつくれば、コメントも良識あるものとできる。


(3) 平成23年の東日本大震災では、メディアだけでなく、政府や地方自治体がTwitterアカウントを作成し、積極的に緊急情報を発信しました。今後想定される自然災害等の事態に際し、どのような取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。

B.東京都の公式WEBサイトをさらに充実させることで対応したい。

選択理由:公的に取りくみ、情報の信用性を高めることも大事(民間企業への委託も可)


(4) 近年国内外の都市で、行政の有する様々な情報をデジタル化し積極的に公開したうえで、防災や交通など都市が抱える難問に対応する公共情報サービス等を開発するコンテストを開き、民間のアイディアを募って新たな解決手法を探る例があります。このような施策を東京都でもより一層取り入れるべきだと思いますか?

A.積極的に行政が持つ情報を公開し、民間とのコラボレーションを推進すべきである。

選択理由:民間にまかせた方がコスト的にもサービス的にもよい。


ICT政策全般について


上記以外で、東京都として取り組むべきと考えるICTを活用した新しい施策をお考えでしたら、下記にご記載ください。またインターネットユーザーへのメッセージなどございましたら合わせてご記載ください。(自由回答)

回答なし

【宇都宮健児】2012.11.26


インターネット利用に関する施策について


(1) インターネットには、多くの有益な側面と共に有害な側面もあると考えられます。都民のインターネットの利用に対してはどういった政策を重視する必要があると思いますか? 最も近いものをお選びください。

A.情報リテラシー教育を進めて、利用者の問題対処能力を高める。

情報リテラシー教育は、インターネットはもちろん、テレビなど既存メディアに関するものもまだまだ不十分であるから。


(2) 青少年が利用するインターネット端末に対する施策について

現在携帯電話だけでなく、携帯ゲーム機やテレビ、音楽プレーヤーなど、様々な機器でインターネットのアクセスが可能になっています。これらの機器を青少年が利用するにあたり、どのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

D.学校教育の一環として、ネットリテラシーに対する教育を行うべきである。

成人になった際、適切にインターネットを使えるようになっておくことは、現代社会において不可欠である。青少年保護だけでなく、主権者として必要な情報を集める上でも重要である。


(3) SNSサイト等を巡るトラブルについて

C.事業者による、新たな啓発活動が必要である。

選択理由:実態を把握している事業者による啓発活動は重要である。学校による啓発活動も有用だが、情報学を教える教師の数が不足しているので、教師の育成にも取り組むべきだろう。


ゲーム・漫画・アニメ等の規制について


(1) ゲームの規制について

ゲームには、教育効果が期待される場面もある一方で、青少年に有害な影響を与えており、規制を強化すべきであるという意見があります。東京都としてどのように取り組むことが望ましいと思いますか。最も近いものをお選びください。

C.現在の表現区分・販売規制で適切である。

選択理由:ただし青少年健全育成条例の運用が適切に行われているかを、しっかりとチェックしていく必要があると考える。


(2) 青少年育成条例での漫画・アニメへの規制について

平成23年に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正・施行され、漫画やアニメに対する表現規制が強化されました。この改正の内容や、議論のプロセスは妥当であったと考えますか。また、今後改正するとすれば、表現の自由と青少年保護のバランスは、どのような方向性であるべきと考えますか。

妥当ではなかった

理由:あまりに大雑把な議論であった。また、表現の自由をおびやかしたと認識している。

今後:表現の自由を重視すべきである。その際、青少年保護はもちろん、青少年自身がリテラシー能力をつけられることが望ましい。


(3) コンテンツに対する規制の主体について

ゲームや漫画、アニメ等に対する内容・表現の規制は、青少年へ悪影響があるから、一定の規制が必要だという意見がある一方、販売時のゾーニングや業界団体のレーティングが機能しており、国や自治体が立ち入るべきでないという意見があります。この点についてはどうお考えでしょうか? 最も近いものをお選びください。

C.個々の企業や業界団体と連携し、民間の自主的な取り組みを支援するに留めるべきである。

選択理由:個々の企業、業界の努力を尊重する方向で考えている。


都政におけるICT利活用について


(1) 都民の声を政策に反映させるために、パブリックコメントや都政モニター、ホームページからの「都民の声」募集などといった取り組みが行われていますが、もし不足があるとしたら、どういった新しい施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

A.パブリックコメント制度の位置付けを明確化し、さらなる拡充を図るべきである。

選択理由:多様な声を、時代に合う形で捉える努力が必要である。


(2) 国会のネット中継や放送のアーカイブ等、従来メディアだけでなくICTを利用した行政の情報発信が盛んに行われるようになってきています。これらの取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください

A.ニコニコ動画やUstreamなど、民間のサービスを活用した方策を取り入れたい。

選択理由:積極的な情報公開の一環として考えたい。もちろん民間サービスの活用だけでなく、公的サイトにおけるアーカイブ公開も重要であると考える。


(3) 平成23年の東日本大震災では、メディアだけでなく、政府や地方自治体がTwitterアカウントを作成し、積極的に緊急情報を発信しました。今後想定される自然災害等の事態に際し、どのような取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。

A.Twitterやfacebookなど、民間のソーシャルメディアを活用した方策を取り入れたい。

選択理由:東日本大震災を先例とし、適切な在り方を考えたい。都の公式サイトにおける行政発信も積極的に行うべきであると考える。


(4) 近年国内外の都市で、行政の有する様々な情報をデジタル化し積極的に公開したうえで、防災や交通など都市が抱える難問に対応する公共情報サービス等を開発するコンテストを開き、民間のアイディアを募って新たな解決手法を探る例があります。このような施策を東京都でもより一層取り入れるべきだと思いますか?

B.公開をする前に、行政が持つ情報を自治体自身でもっと積極的に活用することを推進すべきである。

選択理由:まずは情報公開を徹底し、今後の展開を考えたい。


ICT政策全般について


上記以外で、東京都として取り組むべきと考えるICTを活用した新しい施策をお考えでしたら、下記にご記載ください。またインターネットユーザーへのメッセージなどございましたら合わせてご記載ください。(自由回答)

twitterによってつながった人々とのオフ会などを催し、都民の幅広いご意見を伺いたい。開かれた都庁をつくる際の施策のうちの一つの重要な位置を占めると考えている。希望都市・東京をめざして様々な意見をいただき、みなさんとともに考え、実現していきたい。

【中松義郎】2012.11.26


インターネット利用に関する施策について


(1) インターネットには、多くの有益な側面と共に有害な側面もあると考えられます。都民のインターネットの利用に対してはどういった政策を重視する必要があると思いますか? 最も近いものをお選びください。

A.情報リテラシー教育を進めて、利用者の問題対処能力を高める。

選択理由:常に新種の有害、有益が生まれるインターネット環境では、利用者の問題対処能力を高めることが最善の防御となる。


(2) 青少年が利用するインターネット端末に対する施策について

現在携帯電話だけでなく、携帯ゲーム機やテレビ、音楽プレーヤーなど、様々な機器でインターネットのアクセスが可能になっています。これらの機器を青少年が利用するにあたり、どのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

D.学校教育の一環として、ネットリテラシーに対する教育を行うべきである。

選択理由:記載なし


(3) SNSサイト等を巡るトラブルについて

D.学校による、新たな啓発活動が必要である。

選択理由:SNSについては親世代では対応できないこともあると思われるので、学校(または事業者)の力を借りた方が効果的。


ゲーム・漫画・アニメ等の規制について


(1) ゲームの規制について

ゲームには、教育効果が期待される場面もある一方で、青少年に有害な影響を与えており、規制を強化すべきであるという意見があります。東京都としてどのように取り組むことが望ましいと思いますか。最も近いものをお選びください。

C.現在の表現区分・販売規制で適切である。

選択理由:ゲームについては青少年のみならず、高齢者も積極的に取り組むべきである。


(2) 青少年育成条例での漫画・アニメへの規制について

平成23年に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正・施行され、漫画やアニメに対する表現規制が強化されました。この改正の内容や、議論のプロセスは妥当であったと考えますか。また、今後改正するとすれば、表現の自由と青少年保護のバランスは、どのような方向性であるべきと考えますか。

妥当ではなかった

理由:中松義郎は、5歳で最初の発明をしたものづくりのプロ。創造は「Freedom of Intelligence 知性の自由」より生まれることを誰よりも知っている中松義郎はクリエイターを大応援する

今後:条例改正を廃止。漫画・アニメ著作等表現者を尊重し、表現の自由を守る。


(3) コンテンツに対する規制の主体について

ゲームや漫画、アニメ等に対する内容・表現の規制は、青少年へ悪影響があるから、一定の規制が必要だという意見がある一方、販売時のゾーニングや業界団体のレーティングが機能しており、国や自治体が立ち入るべきでないという意見があります。この点についてはどうお考えでしょうか? 最も近いものをお選びください。

C.個々の企業や業界団体と連携し、民間の自主的な取り組みを支援するに留めるべきである。

選択理由:なし


都政におけるICT利活用について


(1) 都民の声を政策に反映させるために、パブリックコメントや都政モニター、ホームページからの「都民の声」募集などといった取り組みが行われていますが、もし不足があるとしたら、どういった新しい施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。

A.パブリックコメント制度の位置付けを明確化し、さらなる拡充を図るべきである。

選択理由:あとで文句を言われないための言い訳のように「都民の声」を募集するのではなく、さらなる拡充を図るべきである。


(2) 国会のネット中継や放送のアーカイブ等、従来メディアだけでなくICTを利用した行政の情報発信が盛んに行われるようになってきています。これらの取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください

A.ニコニコ動画やUstreamなど、民間のサービスを活用した方策を取り入れたい。

選択理由:ニコニコ動画コメントの発想・感覚は、どんどんあらゆる分野で活用したい新しいエネルギです。都政にも活かしていきたいです。


(3) 平成23年の東日本大震災では、メディアだけでなく、政府や地方自治体がTwitterアカウントを作成し、積極的に緊急情報を発信しました。今後想定される自然災害等の事態に際し、どのような取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。

A.Twitterやfacebookなど、民間のソーシャルメディアを活用した方策を取り入れたい。

選択理由:皆さんに身近な手段を積極的に活用します。


(4) 近年国内外の都市で、行政の有する様々な情報をデジタル化し積極的に公開したうえで、防災や交通など都市が抱える難問に対応する公共情報サービス等を開発するコンテストを開き、民間のアイディアを募って新たな解決手法を探る例があります。このような施策を東京都でもより一層取り入れるべきだと思いますか?

A.積極的に行政が持つ情報を公開し、民間とのコラボレーションを推進すべきである。

選択理由:公開をする前に、行政が持つ情報を自治体自身でもっと活用することを推進することはもちろんのことである。そしてその上で民間とのコラボレーションを推進すべき。


ICT政策全般について


上記以外で、東京都として取り組むべきと考えるICTを活用した新しい施策をお考えでしたら、下記にご記載ください。またインターネットユーザーへのメッセージなどございましたら合わせてご記載ください。(自由回答)

回答なし

【猪瀬直樹】2012.11.28

注:猪瀬氏は、個別具体的なアンケートではなく、「都政におけるメディアに関する政策」全体に対する回答を希望されたため、インタビュー形式の回答となりました。


■東京都青少年健全育成条例改正問題について

話題になった東京都青少年健全育成条例改正は「小学生が見る本棚に近親相姦の描写がある漫画があるのはやっぱりおかしなことだから、少し手の届きにくいところに置こう」というだけのものです。しかしこれを「言論表現の自由の抑圧だ」と主張しはじめた人たちがいた。それを受けて漫画家の方が勘違いをしてしまった部分があると思います。私はあのキャンペーンは間違っていたと思います。自分が親になった時に、自分の子供にそのような漫画を見せることは構わないと思いますが、しかしその時は子供に背伸びをさせて見せるようにするべきでしょう。この「背伸び」が成長の通過儀礼だと私は考えていて、背伸びの努力がなければ思春期を通り越せません。問題となった後には、出版社の方に東京都青少年健全育成審議会の委員として入っていただいて、いろいろな問題を解決してきましたし、反対キャンペーンを張っていた方が主張していたような問題は現在まで起きていません。

■インターネット利用やコンテンツへの規制について

ものの「適正」とか「適合性」のような範囲の設定は、日本では宗教的ベースがないけれども、多神教社会型のゆるやかなモラルとして、これまで自ずと作りあげてきました。そうしたお互いの気づきあいに対して、例えば商売のことだけを考えて、露骨に超えてしまう人たちに対しては、誰かがなんらかのチェックをする必要がでてきます。この範囲設定の主体はあくまでも「自分」ですが、しかし小さな子どもにとってそれは難しいことです。

この問題は自分が子供だったころを考えてみれば分かりやすいと思います。「宇宙大戦争」という映画がありますが、この映画を私が小学校1年のときに初めて見たとき、本当に怖くてしょうがなかったんです。しかし大人になって見なおしてみると、まったくなんともないんですね。また同じ子どもでも、小学1年生と小学6年生のレベルが違うように、それぞれの段階があります。例えば同じ国語の教科書と言っても、最初はひらがなだけの文章から始め、成長につれて、ひらがなと漢字が混ざった文章を読めるようになるわけです。映画における「R-18指定」のように成長に合わせたプロセスを、インターネットにもある程度用意してあげることは必要だと考えています。

「言論表現の自由」を原理主義的に出してしまうと、解決するものも解決しなくなってしまいます。「言論表現の自由」は「言論表現の規律」と表裏一体の問題です。自由とは勝ち取られてきたものですが、そのプロセスには規律があるはずです。「言論表現の自由と規律」という言葉があるのに、「自由だ、自由だ」って言ってもしょうがありません。テレビなどのメディアにはBPO(放送倫理・番組向上機構)のようなものがあります。これがやりすぎかどうかは別の問題として、しかしひどい誤報のような報道被害を救うために、「言論表現の自由と規律」の一定のルールを定めているわけです。これはインターネットだろうと、ルールはルールとして必要です。ただインターネットにおいては、このルールが作りにくいし、またイタチごっこになっている現状がありますが、しかしそのようなルール作りをやるために、提言型でみんなで考えていく必要があります。

■都の情報発信について

Twitterの利用ということについては、東日本大震災におけるさまざまな経験を背景に、その有用性を感じています。私は2010年3月23日にTwitterを始めました。震災の一年前です。特に情報発信という観点からお話すると、 震災直後で多くの帰宅難民があふれている中、私は自分のTwitterで「都営交通がXX時に動きます」といったような情報を流し続けました。そうするとそのツイートが何万RTもされるわけです。都のウェブサイトでも同じような情報を流そうとしましたが、アクセスが集中してしまってうまくいきませんでした。現在は都のウェブサイトの拡充はもちろん、「都庁広報」や「東京都環境局」「東京都交通局」など都の公式のTwitterアカウントの作成が進みました。葛飾区長と会ったときに、区長にもTwitterを勧めました。そのせいもあってか、葛飾区もTwitterを開始しました。Twitterなどのソーシャルメディアは利用している人としていない人がいますが、行政がTwitterを開始するということは、特に東日本大震災以降にその意味が見えてきたと思います。実際にTwitterを用いることで人命を救うことができたことは事実です。

また行政だけでなく企業が一緒に物事を前にすすめるときにもTwitterは役立ちました。来年の3月に東京のほぼすべての地下鉄で携帯電話のメールやネットが使えるようになりますが、実は事業者はかなり前から東京メトロに対して、地下鉄内でのネット利用の実現について申し入れをしていたんです。しかし東京メトロと事業者による話し合いでは、なかなか前に進んでいませんでした。しかしあるときソフトバンクの孫社長がツイッターで「地下鉄内でも携帯電話でインターネットを使えるようにしたい」という旨のつぶやきをしているのを見かけ、そこからすぐにツイッターのDMなどを使ってアポイントをとって、わずか4日後に打ち合わせの席を持つことができたのです。そこからはトップダウンで一気に進めることができました。孫さんと私はお互いのことはもちろん知っていましたが、名前を知っている程度でしたし、携帯電話の番号も知らない同士だったんです。

良いことを進めるといっても、その実現に30年かかっていては意味がありません。「良いことをすぐにやる」というのが良いことなのです。そしてその良いことを進めるためにもソーシャルメディアは役立ちます。

また審議や委員会のネット中継については、現在の東京都の大きな会見やぶら下がり、そして大きな会議など、私の関わるプロジェクトは全てネット中継をOKにしています。この流れは続けていきます。私は2007年から行われた地方分権委員会に初めてネット中継を取り入れました。まだニコニコ生放送もUstreamもない時代です。まだあまりネット中継が普及していない頃だったのであまり視聴者数はいなかったのですが、では誰が見ていたかというと、各県や市町村の担当者だったんです。ネット中継によってわざわざ会議の会場まで随行しなくても、オフィスのパソコンで議論の流れを見て、メモがとれたわけです。審議や委員会のネット中継にはこのような思わぬ利点がありました。

先日の東京青年会議所などが主催した都知事選候補者の公開討論会はニコニコ生放送が中継してくれました。テレビ局に中継を依頼しても、なかなか やってもらえるものではありませんが、インターネット生放送ならできてしまいます。ただ残念だったのはコメントが途中から消えてしまったこと。配慮をしてくれたんだとは思いますが、コメントが出ていれば生中継に当事者性が出てきますし、 私もコメントに反応しながら話をしたでしょう。

著作者 : 香月 啓佑
最終更新日 : 2012-11-29 00:35:56

「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」実施のお知らせ

一般社団法人インターネットユーザー協会(MIAU)は12月16日に行われる東京都知事選挙に向けて、出馬する候補者に情報通信政策やコンテンツに対する表現規制に対するスタンスを問う「都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート」を実施することをお知らせします。本アンケートの結果は各立候補予定者から回答を受領後、直ちにウェブサイトに掲載いたします。大手メディアでは話題になりにくい論点について、各候補者のスタンスを確認することを目的としております。みなさまの投票の際の参考の一つとなれば幸いです。

アンケートを送付した立候補予定者(順不同, 敬称略)

  1. 猪瀬 直樹(回答受領)
  2. 松沢 成文(回答受領)
  3. 宇都宮 健児(回答受領)
  4. 笹川 堯(返信なし)
  5. 吉田 重信(返信なし)
  6. 椙杜 徳馬(回答受領)
  7. 雄上 統(返信なし)
  8. 中松 義郎(回答受領)
※マック赤坂氏はFAXが不通のため、アンケートの送付が不能でした。

都政におけるメディアに関する政策についてのアンケート

インターネット利用に関する施策について

  1. インターネットには、多くの有益な側面と共に有害な側面もあると考えられます。都民のインターネットの利用に対してはどういった政策を重視する必要があると思いますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 情報リテラシー教育を進めて、利用者の問題対処能力を高める。
    2. 事業者による安全・安心のための自主的取り組みを促進させる。
    3. 行政主導の安全・安心対策を促進する。
    4. 選択理由(              )
  2. 青少年が利用するインターネット端末に対する施策について
    現在携帯電話だけでなく、携帯ゲーム機やテレビ、音楽プレーヤーなど、様々な機器でインターネットのアクセスが可能になっています。これらの機器を青少年が利用するにあたり、どのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 機器メーカーに対してフィルタリング搭載義務などの規制を加えるべきである。
    2. ネットサービス事業者が行なう自主的な取り組みを推進すべきである。
    3. 未成年者への販売に対して機器販売者に何らかの規制を加えるべきである。
    4. 学校教育の一環として、ネットリテラシーに対する教育を行うべきである。
    5. 各家庭へのネットリテラシー教育支援で対応すべきである。
    6. 選択理由(              )
  3. SNSサイト等を巡るトラブルについて
    携帯電話やインターネットが普及したことで、SNSなどのコミュニケーションサービスが新しいライフスタイルや価値を生み出している一方、青少年を中心にトラブルに巻き込まれる事例も増えています。東京都としてどのような施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。
    1. 携帯電話やインターネット接続の利用そのものに、新たな制限が必要である。
    2. 幾つかのウェブサイトの利用には、新たな制限が必要である。
    3. 事業者による、新たな啓発活動が必要である。
    4. 学校による、新たな啓発活動が必要である。
    5. 家庭での取り組みを促進するために、新たな啓発活動が必要である。
    6. 選択理由(              )

ゲーム・漫画・アニメ等の規制について

  1. ゲームの規制について
    ゲームには、教育効果が期待される場面もある一方で、青少年に有害な影響を与えており、規制を強化すべきであるという意見があります。東京都としてどのように取り組むことが望ましいと思いますか。最も近いものをお選びください。
    1. 現状は適切な区分が行われているとは言えず、規制強化する必要がある。
    2. ゲームの影響を科学的に判断するために、さらなる調査が必要である。
    3. 現在の表現区分・販売規制で適切である。
    4. 選択理由(              )
  2. 青少年育成条例での漫画・アニメへの規制について
    平成23年に、「東京都青少年の健全な育成に関する条例」が改正・施行され、漫画やアニメに対する表現規制が強化されました。この改正の内容や、議論のプロセスは妥当であったと考えますか。また、今後改正するとすれば、表現の自由と青少年保護のバランスは、どのような方向性であるべきと考えますか。
    1. 妥当であった ・ 妥当ではなかった
    2. 理由(              )
    3. 今後(              )
  3. ゲームや漫画、アニメ等に対する内容・表現の規制は、青少年へ悪影響があるから、一定の規制が必要だという意見がある一方、販売時のゾーニングや業界団体のレーティングが機能しており、国や自治体が立ち入るべきでないという意見があります。この点についてはどうお考えでしょうか? 最も近いものをお選びください。
    1. 国レベル、法律レベルで議論し、強制力のあるしっかりした規制を導入すべきである。
    2. 自治体レベルで、地域の実情にあわせた販売規制を導入すべきである。
    3. 個々の企業や業界団体と連携し、民間の自主的な取り組みを支援するに留めるべきである。
    4. 本来、個人や家庭の問題であり、行政はあくまでこれらのサポートに徹するべきである。
    5. 選択理由(              )

都政におけるICT利活用について

  1. 都民の声を政策に反映させるために、パブリックコメントや都政モニター、ホームページからの「都民の声」募集などといった取り組みが行われていますが、もし不足があるとしたら、どういった新しい施策が必要と考えますか? 最も近いものをお選びください。
    1. パブリックコメント制度の位置付けを明確化し、さらなる拡充を図るべきである。
    2. 審議会の委員構成を公募とする等、都民の声をこまめに政策決定過程に反映させるべきである。
    3. インターネットを使った政策募集、議論の場の提供といった、新たな制度を導入すべきである。
    4. 現行の制度で十分である。
    5. 選択理由(              )
  2. 国会のネット中継や放送のアーカイブ等、従来メディアだけでなくICTを利用した行政の情報発信が盛んに行われるようになってきています。これらの取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。
    1. ニコニコ動画やUstreamなど、民間のサービスを活用した方策を取り入れたい。
    2. 衆議院TVのような都独自のサイトを作って、生中継やアーカイブ公開を実施したい。
    3. 地上波やケーブルテレビといった既存メディアでの情報発信をより重視したい。
    4. 現状の情報発信で十分である。
    5. 選択理由(              )
  3. 平成23年の東日本大震災では、メディアだけでなく、政府や地方自治体がTwitterアカウントを作成し、積極的に緊急情報を発信しました。今後想定される自然災害等の事態に際し、どのような取り組みを都政で推進すべきだとお考えですか? 最も近いものをお選びください。
    1. Twitterやfacebookなど、民間のソーシャルメディアを活用した方策を取り入れたい。
    2. 東京都の公式WEBサイトをさらに充実させることで対応したい。
    3. 現状の情報発信で十分である。
    4. 選択理由(              )
  4. 近年国内外の都市で、行政の有する様々な情報をデジタル化し積極的に公開したうえで、防災や交通など都市が抱える難問に対応する公共情報サービス等を開発するコンテストを開き、民間のアイディアを募って新たな解決手法を探る例があります。このような施策を東京都でもより一層取り入れるべきだと思いますか?
    1. 積極的に行政が持つ情報を公開し、民間とのコラボレーションを推進すべきである。
    2. 公開をする前に、行政が持つ情報を自治体自身でもっと積極的に活用することを推進すべきである。
    3. 東京は民間サービスも充実しているため現状で十分であり、行政によるこれ以上積極的な情報提供は必要ない。
    4. 選択理由(              )

ICT政策全般について

  • 上記以外で、東京都として取り組むべきと考えるICTを活用した新しい施策をお考えでしたら、下記にご記載ください。またインターネットユーザーへのメッセージなどございましたら合わせてご記載ください。
    • (自由回答)
    著作者 : 香月 啓佑
    最終更新日 : 2012-11-28 19:39:16
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